シリアで銃撃を受けて死亡したフリージャーナリスト、山本美香さん（４５）の葬儀が２８日、都留市法能の「ハート・ホール都留」であり、知人や同級生らが早すぎる死を悼んだ。

　小学校から高校まで同級生だった西東京市の幼稚園教諭、小林加奈美さん（４４）は「いつも明るかった。世界のみんなに思いは伝わり、使命は果たしたよと伝えたい」と肩を落とした。山本さんと同じ都留文科大英文科を卒業した後輩のジャーナリスト、上杉隆さん（４３）は「紛争地取材をしているのに『びびり屋で勇気はないのよ』と話していた。手柄を誇ることもなく、人間として尊敬していた」と語った。

　葬儀後、父孝治さん（７７）は取材に「若い人々が美香に続いてほしい」と語った。ジャパンプレス代表の佐藤和孝さん（５６）は、山本さんの早稲田大での講義の受講学生が山本さんの死をきっかけに「ジャーナリズムの道に進むと言ってくれた」と明かし、「心の整理ができているわけではないが、また取材していきたい。美香も励ましてくれると思う」と話した。【片平知宏】