トップページ社会ニュース一覧東電TV会議映像 裁判所が保管へ
ニュース詳細

東電TV会議映像 裁判所が保管へ
8月29日 20時54分

原発事故直後の対応を記録した東京電力のテレビ会議の映像について、東京地方裁判所が裁判で使うケースに備えて、公開されていないものも含めた映像のコピーを保管することになりました。

事故直後の東京電力のテレビ会議の映像については、株主代表訴訟の中で、原告らが「全面公開されておらず、消去されるおそれがある」として、裁判所に証拠として確保するよう求めていました。
原告の弁護団によりますと、29日、東京地方裁判所で話し合いが行われた結果、裁判で使うケースに備えて、映像のコピーを東京地裁が保管することで、双方が合意したということです。
保管するのは、報道機関に公開されていないものも含めた去年3月11日から31日までの編集されていない映像で、DVDとブルーレイディスクで、合わせて155枚に上ります。
今後、原告側が必要な場面を指定して提出を求め、東京電力がみずから応じるか、裁判所が認めた場合、その映像が開示されます。
これまで公開されなかった映像が裁判の中でどの程度明らかになるか注目されます。
原告弁護団の河合弘之弁護士は「裁判所が保管することで、映像の改ざんや消去されることがなくなったという点では大きな成果だ。東京電力には今後も全面公開を求めていく」と話しています。

“裁判を円滑に進めるため合意”

今回の合意について、東京電力は「原告と裁判所との協議の結果、裁判を円滑に進めるために合意した。社員のプライバシーの問題からテレビ会議の映像の閲覧や、コピーが公開されるのは困るが、もともとテレビ会議の録画を消去したり破棄したりすることは考えてなく、一部を裁判所に置くのはそれほど問題ではないと考えている。報道関係者への公開範囲を広げることは、引き続き検討したい」と話しています。

[関連ニュース]
このページの先頭へ