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'12/8/30

宮島シカ、市街地海側で半減



 廿日市市は29日、宮島地域シカ対策協議会を開き、宮島島内のシカの生息調査結果を報告した。市街地の海側で確認された頭数は3年間で半減。餌やり禁止などで生息地を分散させる取り組みに、一定の成果が出ている。

 調査は昨年11月に実施した。厳島神社や表参道商店街などを含む、宮島桟橋から水族館までの市街地海側では、2010年同月に比べて22頭少ない39頭を確認。79頭だった08年からは半減となった。紅葉谷公園などの山側を含む市街地全体では、10年より23頭少ない168頭だった。

 市は、住民や観光客に呼び掛ける餌やり禁止や、ごみ管理の徹底などの効果と分析する。一方で、山側の一部では頭数が増加。「市街地全体では減少傾向とはいえない」として、掲示やイベントでの呼び掛けを続けるという。

 餌場となる島北東部の包ケ浦自然公園の草地への施肥や、衰弱した個体の保護場所として使う入浜への芝の植え付けの継続も報告した。

 シカによる観光客や植生への被害軽減のため、市が13年度までの5年計画で定める「宮島地域シカ保護管理計画」では、市街地での頭数半減などの目標を掲げる。




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