【ウラジオストク（ロシア極東）＝緒方賢一】北朝鮮が、９月８日からウラジオストクで開かれるアジア太平洋経済協力会議（ＡＰＥＣ）首脳会議の議長国ロシアに対し、「ゲスト」などの資格で参加できるよう働きかけていることが分かった。
当地の消息筋が２８日、読売新聞に明らかにした。
同筋によると、北朝鮮当局者は７月中旬、ウラジオストクを訪問し、北朝鮮から代表団を派遣したいとの意向をロシア側に伝えた。
プーチン大統領は今回の会議でエネルギー安全保障を主要議題の一つとする考えだ。ロシアの北朝鮮専門家は「大統領は会議で、北朝鮮を経由してロシアと韓国を結ぶガスパイプライン構想の前進をアピールするだろう」と予想。ロシアとしては、北朝鮮との実務関係を強化し、朝鮮半島での影響力拡大を図る狙いから、北朝鮮の要請を考慮する、との見方もある。