安藤: 所さんがツイッターで栗城さんを誉めていたのを見ましたよ。国民的な人気タレントの所さんに評価されるなんて、国民的ヒーローじゃないですか。
私も栗城さんの講演に行って、この人はトトロとか、ちびまる子ちゃんとか、サザエさんとか、クレヨンしんちゃんとか、プーさんとか、そういう広く長く愛されるキャラクターみたいになって成功していくんだな、という印象を受けたんですね。どうしたらそんな風に魅力的になれるのかというのが、私としてはいちばん聞いてみたいテーマなんです。
栗城: 今日はこの対談に来てすごくよかった(笑)。自分が国民的ヒーローだとは思わないですけど、たまに「アニメのキャラクターにたとえると、栗城は『ONE PIECE』の主人公みたいだ」って言われることがあります。やっていることが、「海賊王を目指すぞ!」みたいな感じだと思われているのかな。まあ、僕のキャラクターがわかりやすいということもあるかもしれないけど・・・。
人の心を大きく動かす「普通のお兄ちゃん」
安藤: 私が始めて栗城さんを知ったのが、2年前のNHKの『7サミット 極限への挑戦』というドキュメンタリー番組だったんです。お正月明けの、2010年1月4日の放送分。
栗城: すごく記憶力がいいですね。
安藤: でしょ。最初は父と母が見ていて、私は隣の部屋で本を読んでいたんですけど、そうしたら、いきなり大きな泣き声が聞こえてきた。びっくりしてテレビの前に飛んでいったんです。
栗城: 泣き声? お母さんが泣いていたんですか?
安藤: 違いますよ、あなたですよ(笑)。
栗城: 僕?
安藤: そう。大声で泣いているお兄さんが映っていた。それが、エベレスト登頂を目指すも断念、やっとの思いで下山をしてベースキャンプに到着した途端、あまりの悔しさに、カメラの前で号泣している栗城さんだったんですね。その姿に釘付けになってしまったんです。
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