以前の記事「【VB.NET】MDIのアプリケーションを作成する」でMDIフォームの作成について説明した。
今回は、親フォームを閉じる時の注意点について説明する。

【子フォームが表示されていない場合】
・通常のフォーム（MDI以外のフォーム）と同じ。
　（特に考慮する必要はない）

【子フォームが表示されている場合】
・子フォームのClosingイベント、及び、Closedイベントが先に実行される。
・子フォームのClosingイベントで「e.Cancel = True」となった場合、親フォームのe.CancelがTrueとなる。
　→親フォームが閉じるのをキャンセルする。

上記を考慮してプログラムを作成する必要がある。

サンプルのソリューションは、こちら（MDISample2.zip）からダウンロードできます。
（VB2005で作成しています）

以下、サンプルの説明。
1.子フォーム（SubForm）クラスにイベントを追加
　Public Class SubForm
　　　　：
　　 （中略）
　　　　：
　　'子フォームを閉じかどうか確認する
　　Private Sub SubForm_Closing(ByVal sender As Object, _
　　　ByVal e As System.ComponentModel.CancelEventArgs) _
　　　Handles MyBase.Closing

　　　If MessageBox.Show("閉じてもよろしいですか？", "確認", _
　　　　MessageBoxButtons.YesNo) <> _
　　　　Windows.Forms.DialogResult.Yes Then

　　　　e.Cancel = True
　　　End If
　　End Sub
　End Class

2.親フォーム（ContainerForm）クラスにイベントを追加　
　Public Class MDIContainerForm
　　Private Sub MDIContainerForm_Closing(ByVal sender As Object, _
　　　ByVal e As System.ComponentModel.CancelEventArgs) _
　　　Handles MyBase.Closing

　　　'強制的に終了する場合には、以下の処理を有効化する
　　　'e.Cancel = False
　　End Sub
　End Class

【補足事項】
・イベントの発生順序は、以下の通り。
　1.子フォームのClosingイベント
　2.子フォームのClosedイベント
　3.親フォームのClosingイベント
　4.親フォームのClosedイベント
・親フォームのClosingイベントは必ず発生する。
・子フォームのClosingイベントで閉じるのをキャンセルした場合、親フォームを閉じるのもキャンセルされる。
・親フォームを閉じた場合に強制的にフォームを閉じる場合する方法は、以下の通り。
　親フォームのClosingイベントで「e.Cansel = False」とする。
　（子フォームのイベントが全て完了してから実行されるので、親フォームのイベントで強制的に上書きすれば良い）
　※サンプルでは、コメント化しているので、確認する場合は有効化すること。

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