WBA世界スーパーフライ級タイトルマッチ(9月1日、大阪・住吉スポーツセンター)で元同級王者名城信男(30)=六島=の挑戦を受ける王者テーパリット・ゴーキャットジム(23)=タイ=が28日、大阪市内で練習を公開。3度目の防衛に向け、絶好調をアピールした。
来日する度に風格が増している。昨年12月、亀田大毅との初防衛戦では判定で完勝もどこか余裕の無さを感じさせたテーパリット。4月には休養王者清水智信を9回TKO勝ちで葬り、V2を達成。3度目の来日となれば、落ち着いたもの。日本人キラーの異名も定着しつつある。
この日の練習ではシャドーにミット打ち、さらに、サンドバッグ打ち、腹筋などでたっぷり1時間の汗。ミット打ちでは、抜群のパワーとスピード感あふれる連続打ちで詰め掛けた報道陣を魅了した。よほど調子がいいのか、ムエタイの経験のあるテーパリットは突然、サンドバッグ相手に躍動感のある連続の膝蹴りと肘打ちまで披露し、報道陣を驚かせた。
名城戦に向けて、2カ月間で350ラウンドという驚異のスパーリングを消化してきたテーパリットは「名城はファイタータイプ。右のストレートは危ない。でも、俺の右の方が強い。チャンスがあれば、早い回でKOして、ベルトはタイに持ち帰る」とKO予告。
試合当日は、2階級制覇を狙う亀田大毅が視察予定。大毅はテーパリットと名城の勝者に年内に挑戦したい意向のようだが「大毅がやりたいならいつでもOK」とテーパリットは自信満々。また、WBCの同級王者佐藤洋太のベルトにも興味があるようで「どちらかといえば、佐藤との統一戦をやりたい」と貪欲な姿勢を見せた。 (竹下陽二)
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