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【大リーグ】

松坂、右肘手術後初勝利 日本人投手史上4人目の通算50勝

2012年8月29日 紙面から

◇レッドソックス5−1ロイヤルズ

 477日ぶりの白星でメジャー通算50勝!! レッドソックスの松坂大輔投手(31)は27日(日本時間28日)、地元ボストンでのロイヤルズ戦に復帰先発。7月2日以来のマウンドで7イニングを5安打1失点(自責0)、6奪三振と好投し、昨年6月の右肘靱帯(じんたい)修復手術後初の勝利を手にした。日本人では野茂らに次ぐ4人目のメジャー通算50勝目で、112試合での到達は最速。松坂の白星は昨年5月8日のツインズ戦以来477日ぶりだった。

 ようやく“怪物”復活の兆しを見せた。7回、最後の打者ダイソンを打ち取ってマウンドを降りても、松坂は何事もなかったかのような表情で捕手とハイタッチ。ベンチに戻っても、その表情が緩むことはなかった。

 「チームが勝った瞬間はうれしかったが、いつもの勝ちと変わらなかった。もっと込み上げてくるものがあるかと思ったが、そうでもなかった」。共同電などによれば、松坂は淡々とした口調で語りつつ、「ただ、(ウイニング)ボールは後で妻に文句を言われそうだったので、とりあえず確保しました」と笑いを誘った。

 直球はMAX94マイル(約151キロ)を計測。敵将ヨースト監督が「厄介だった」と評したスライダーも切れ、背番号18は「手応えを感じることができた球を1球でも多く投げられれば、それなりのものがついてくると思った。(一時復帰した6月と比べて)投げている感覚が違う」と、自信を取り戻しつつある。

 長い道のりだった。昨年6月に右肘靱帯(じんたい)を修復する通称“トミー・ジョン手術”を受けた。今年6月に一度復帰も、首から肩にかけての右僧帽筋を痛めて7月に離脱。この日は8週間ぶりの再復帰登板だった。これで野茂英雄(ドジャースなど)、大家友和(エクスポズなど)、黒田博樹(ヤンキース)に次ぐ日本人4人目のメジャー通算50勝。だが、メジャー6年目の松坂は「時間が掛かってしまった。もっと早く通過すべき数字だと思っていた」と悔しさをにじませた。

 バレンタイン監督は「これからも先発させる。あと5試合くらい投げられるだろう」と、今季終了までの先発登板を確約した。トミー・ジョン手術からの完全復活には通常、約2年を要するとされるが、今季は6年契約の最終年。のんびり構えてはいられない。オフの契約交渉のためにも、今後も真価、いや少なくともその片りんくらいは見せつけなければならない。松坂の“復活ロード”はまだスタート地点に立ったにすぎない。

 

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