右膝痛で戦線離脱していた名古屋グランパスのFWジョシュア・ケネディ(30)が28日、愛知県豊田市のトヨタスポーツセンターで、約1カ月半ぶりに全体練習に合流。「膝の状態は問題ない。次の試合に出られたらいい」と回復ぶりをアピールした。エースストライカーの復帰でFW陣はベストメンバーが勢ぞろい。逆襲の準備が整った。
大黒柱が帰ってきた。7月14日の仙台戦(豊田ス)で痛めた右膝の状態は思いのほか悪く、全治2週間のはずが8月に入ってもランニングが精いっぱい。1カ月半のリハビリを経てようやく全体練習合流を果たした。「きょうは簡単な動きしかしなかったけど、膝の状態は問題ない」。ケネディは上々の感触を口にした。
ケネディの不在はチームを根底から揺さぶった。Jリーグでは最下位札幌に敗れるなど2勝3敗と苦しみ、ナビスコ杯は早々に敗退。ストイコビッチ監督も「これが今の限界」と珍しく弱音を吐いた。ケネディの代役としてFWに闘莉王を起用すると、その余波で守備が崩壊するという悪循環にも陥った。
当のケネディも低迷の責任を感じている。9月半ばのワールドカップ(W杯)アジア最終予選には豪州代表として招集される可能性があったが「9月は代表には行かない。長い間プレーしていなかったからね」ときっぱり。当面はグランパスに集中する構えだ。
ケネディは「明日(29日)の練習の状態を見てからだけど、次の試合に出られたらいいと思っている」と、順調なら1日の柏戦(瑞穂陸)で復帰。「自分がいない間、闘莉王が5点取った。いいプレッシャーになったよ」とニヤリ。その爆発的な得点力が、逆転Vへの切り札になる。 (木村尚公)
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