11年6月の厚生労働省の調査では、過去1年に定年を迎えた約43万人のうち10万人以上は継続雇用を希望しなかった。年金の受給年齢が上がると定年後もしばらく年金を受け取れなくなるため、来春以降は希望者は増えると考えられる。
みずほ総合研究所の試算では、継続雇用を希望しなかった人と希望しても離職していた人が全員、継続雇用されると賃金総額は来年度に4千億円増える。25年度には1.9兆円増え、総人件費を約1%押し上げる。
コスト増以上に、能力の低い従業員も雇用しなくてはならず労働生産性が下がると懸念する声も多い。第一生命経済研究所の熊野英生首席エコノミストは「人件費の増加を防ぐため能力の高い高齢者の賃金まで企業が一律に抑制しかねない」と警鐘を鳴らす。
高齢者の雇用が増える結果、企業が若年者の雇用を抑える可能性もある。「高齢者と若者のワークシェアなど柔軟な働き方を進めていく必要がある」と高年齢者雇用コンサルティングの金山驍社会保険労務士は指摘している。
雇用、熊野英生、みずほ総合研究所、第一生命経済研究所
日経平均(円) | 9,035.48 | +2.19 | 29日 9:04 |
---|---|---|---|
NYダウ(ドル) | 13,102.99 | -21.68 | 28日 16:30 |
英FTSE100 | 5,775.71 | -0.89 | 28日 16:35 |
ドル/円 | 78.57 - .60 | -0.01円高 | 29日 8:44 |
ユーロ/円 | 98.71 - .76 | +0.44円安 | 29日 8:44 |
長期金利(%) | 0.805 | ±0.000 | 28日 15:47 |
NY原油(ドル) | 96.33 | +0.86 | 28日 終値 |
各種サービスの説明をご覧ください。