中部電力浜岡原発5号機(静岡県)の原子炉圧力容器に大量の海水が流入した問題で、中部電は23日、炉内の燃料集合体を覆う金属製カバーの内側に入っている水に、高濃度の鉄分が含まれていることを確認したと明らかにした。
海水流入の影響を検討するため同日開かれた経済産業省原子力安全・保安院の専門家会議で説明した。保安院は、海水の影響で発生した配管などのさびが炉内で浮遊している可能性があるとみている。
中部電によると、燃料の取り出しは22日に開始し、23日午前までに872体のうち30体以上を取り出した。取り出す前に10体のカバー内側の水の成分を分析した結果、海水流入前にはほとんどなかった鉄分が高濃度で含まれていることが分かった。
中部電は、燃料上部に損傷や変形がなく作業に支障は出ないとして、9月初めまでに炉内の燃料をすべて取り出す予定。〔共同〕
中部電力
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