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“日の丸奪取” 尖閣巡る反日感情か
8月28日 5時8分

“日の丸奪取” 尖閣巡る反日感情か
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中国駐在の丹羽大使の乗った公用車が北京市内で中国人とみられる男の乗った車に無理やり停止させられ日本の国旗が奪われた事件について、北京の日本大使館は、背景には尖閣諸島を巡る反日感情があるという見方を示すとともに、中国の警察に車のナンバーや国旗を奪った男についての情報を提供し、徹底した捜査を求めています。

この事件は、27日夕方、北京市内の環状道路で中国駐在の丹羽宇一郎大使が乗った公用車が2台の車に走行を妨害されて無理やり停止させられ、このうちの1台の車から降りてきた中国人とみられる男が、公用車に付けられていた日本の国旗を外して奪い、逃走したものです。
事件が起きたとき、車には丹羽大使のほか経済担当の公使など合わせて4人が乗っていましたが、全員、けがはありませんでした。
日本大使館によりますと、2台の車はドイツの高級車とみられ、数分間にわたって丹羽大使の車の横に着けて走行を妨害したり、前に来て急ブレーキをかけたりしたということです。
また国旗を奪った男は、30代に見えたとしています。
丹羽大使の車には外交官専用のナンバーが付けられ、数字から日本大使の公用車だと判別できるため、日本大使館では、背景には尖閣諸島を巡る中国国内の反日感情があるという見方を示しています。
今回の事件について日本大使館は中国外務省に強く抗議し、中国側は「事件が起きたことは極めて遺憾で再発防止に努める」と答えたということです。
また中国外務省は、国営の新華社通信を通して談話を発表し、「真剣に調査し、外交関係に関する条約に基づき、外国の大使館などの職員の安全を保護する」としています。
日本大使館では、現場で撮影した2台の車のナンバーや国旗を奪った男の写真を北京の警察に提供し、捜査の徹底と男らに対する適正な処罰を求めています。
中国では、今月15日の香港の活動家らの魚釣島への上陸と逮捕などをきっかけに全国各地で反日デモが起き、日本に反発する感情が高まっています。

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