首相が胡主席に親書　尖閣で冷静な対応強調

　野田佳彦首相が、中国を訪問する山口壮外務副大臣に、胡錦濤中国国家主席宛ての親書を託すことが２８日分かった。沖縄県・尖閣諸島をめぐり反日デモが各地で相次いでいることを踏まえた対応で、日中間の対立をエスカレートさせないよう冷静に対応する姿勢を強調する狙い。

　親書は、今年の日中国交正常化４０周年をてこに両国間の戦略的互恵関係を深化させるよう呼び掛ける内容。２９日から北京で日朝政府間協議が実施されるのを受け、協力を求める意向もあるとみられる。

　山口氏は２８日から数日間の日程で北京を訪問し中国側要人と会談し、日中関係や北朝鮮問題に関し意見交換する見通しだ。