神戸市須磨区のビルの汚水槽で男性作業員2人が窒息死した事故を巡り、業務上過失致死などの罪に問われたビル管理会社「松山工務店」の当時の社長、松山清被告(77)の判決が27日、神戸地裁であった。三宅康弘裁判官は、元社長に懲役3年執行猶予4年(求刑懲役3年)、労働安全衛生法違反の罪に問われた同社に、求刑通り罰金100万円を言い渡した。
事故は2007年4月に発生。判決によると、元社長は汚水槽内の排水管を修理させた際、酸素濃度の測定などの対策を怠り、従業員2人(いずれも当時61)を窒息死させた。元社長側は「汚水槽内での作業は命じていなかった」などと無罪を主張していた。