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既報の通り、米カリフォルニア州の連邦地裁で進められていたアップル(Apple)とサムスン(Samsung)とのモバイル通信端末に関する特許訴訟で、アップルの被害額が10億ドル強とする評決結果が米国時間24日に陪審員から出された。この評決について韓国のKorea Timesは、サムスン側の想定を超える敗北であったと報じている。
この評決を受けてサムスン・グループのチェ・ジソン(Choi Gee-sung:崔志成)未来戦略室長(副会長)は、緊急会合を開催。この会合には、情報テクノロジー・モバイル通信部門プレジデントのシン・チョンギュン(Shin Jong-kyun、またはJ.K. Shi:申宗均)氏やマーケティング部門のLee Dong-joo氏らが参加したという。
この会合が開催されたソウル南部の同社ビルに向かうある幹部は、「我々にとって最悪のシナリオ」ともらしたとKorea Timesは記している。
なお、売上高で世界最大のテクノロジー系企業となったサムスンは、韓国経済全体のおよそ15%を占める同国最大の企業グループでもある。
いっぽう、WSJではソウルの街頭で取材したいわゆる「街の声」を伝えている。それによると、たとえばイメージコンサルティング企業に務めるKim Gyu-riという人物は、今回の評決について「一般の韓国国民がアップル製品に背を向ける可能性もある。強者アップルの地元米国で争われた裁判だったため、弱者サムスンが敗れたと受け取られる可能性もある」と指摘。
またサムスン本社ビル内にある店舗で買い物中の20代女性は、「アップルは米国企業だから、米国法廷がアップルに有利な判決を下したと思う」とコメント。さらに同じサムスン店舗で買い物中の30代男性は、「サムスンが完全にアップルの真似をしたとは言えない。サムスンへの賠償金支払いが認められれば、端末の値上げという形で消費者にツケがまわってくる」と述べたという。
【参照情報】
・Samsung scrambles to recover after uppercut - Korea Times
・Korea Times: Samsung 'reeling in shock' after Apple verdict - Fortune
・At Home, Samsung Seen as Underdog - WSJ
平松波央、三国大洋 (スタッフライター)
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