24時間テレビ屋久島編、義足の少女より・・・また己の無力を知る。
義足の少女が縄文杉を目指す。
彼女の体力なら、天気が良ければ賛成です。
でも今日は台風15号のさなか。
我が家も強風圏内です、停電はしていませんが。
何故、生放送にこだわるのでしょうか。
日本テレビは自然を馬鹿にしているのか、私には理解できません。
暴風が吹くと渡れない橋がいくつかあります。
大雨が降ると膝まで水に着くところがあります。
かといって、無風で晴天なら夏だと熱中症や脱水がまっています。
しかし今回、8月26日という日付が先で、生放送。
テレビのテロップで「屋久島の自然環境に細心の注意を払っています」とありましたが、
基本キャンプ禁止の屋久島の山に、
1週間約30人のスタッフが張り付き、当然キャンプ村が縄文杉裏の立ち入り禁止の場所にできました。
環境省対日本テレビのバトルは、日本テレビのごね勝ち。
傷ついたのは世界人類の遺産と他ならない「未来」への遺産です。
今現在、2012年8月26日日本時間15時59分には、
80人を超えるスタッフと、屋久島のボランティアスタッフが入っています。
普通の登山客だけなら、決められた登山道しか歩かないし、
基本、山小屋でしか泊まらない。テントを張っても山小屋周辺です。
テレビを見る限り、登山道からは撮影できない立ち入り禁止の位置からのアングルの映像が映っていました。
24時間テレビを屋久島の世界遺産地域に招き入れたことは本当に正しかったのだろうか。
自問自答しています。一ガイドとして。
それとは別に感じたことは、
縄文杉にたどり着いた人なら解ることなのですが、
あの10コ以上ある幅20センチの板が2枚しかない、幅40センチの手すりのない橋は、
義足の少女には酷ですね。
長いのだと10メートル以上。
テレビで映されたのは、迎橋と言う橋で板3枚幅60センチ長さ15メートルの小杉谷の5分ほど手前に橋です。
あの橋なら、両手に登山用のスティックを持っても渡れる。
しかし幅40センチの橋では、ロープをキンキンに張って平行棒のように手すりを作らないと渡れない。
健常者の3倍の時間がかかる彼女の足取りでは、縄文杉まで片道15時間はかかる。
そして天気は最悪。
今晩は、縄文杉裏のテント村で、お泊まりでしょう。
24時間テレビという壮大なバラエティー番組を支えている「義」とは何なのでしょうか。
仕事として、縄文杉ガイドをしている私として、今回強く感じたことは、
もっと縄文杉が、バリアフリーになることですね。
難しいことですが、もっとトイレも増やし、必要なら、途中の2カ所くらいに山小屋を作り、
階段と橋に手すりを作り、多くの人が楽しめ、
前提条件として世界遺産の自然をこわさないように。
それが、これかの世界遺産屋久島の生きる道であり、
屋久島の観光で生活している我々のこれからの「未来」でしょう。
どれだけの困難と、不毛な論議が待っていようと。
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コメント(3)
面白い目線ですね。
久々に健太が開いたので、見れました。
そんな考えもあるんですね。
台風どうなんでしょうね。
2012/8/26(日) 午後 6:46 [ のぶ ]
のぶさん、コメントありがとうございます。
台風で、今月いっぱい失業という人もでるんでしょうね。
2012/8/26(日) 午後 10:43 [ 縄文キティー ]
そのみさん、コメントありがとうございます。
日の暮れを気にするなら、屋久島のベストシーズンは6月後半です。
台風にはまだ速いし、ウミガメの産卵もみれます。
チャンスがあれば、是非いらっしゃってください。
2012/8/27(月) 午前 7:53 [ 縄文キティー ]