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| 【サッカー】ヤングなでしこ8強 陽子 左右で美しすぎる2発2012年8月27日 紙面から 
 ◇U−20女子W杯<第5日> 日本4−0スイス▽26日、国立、神戸▽1次リーグA組2試合、B組2試合 ヤングなでしこ、宿敵・韓国と激突−。サッカーのU−20日本代表は、東京・国立競技場で行われた1次リーグ最終戦でスイスと対戦し、4−0で圧勝した。MF田中陽子(19)=INAC神戸=が左右両足でFK2発を決め、チームに白星を運び込んだ。A組1位となった日本は2大会ぶりのベスト8進出。30日の準々決勝(国立)は、一昨年のU−17W杯決勝で惜敗した韓国との決戦となった。 2得点を挙げた田中陽が少し恥ずかしそうに小さく手を挙げると、スタンドから「キャー」という歓声が上がる。後半8分、温存の意味もあってベンチに下がると、観衆すべてがこの日の“ヒロイン”を見詰めていた。 スイスを攻めあぐねていた日本の流れを、田中陽が変えてみせた。前半30分、自らのドリブルでゴールやや左20メートルのFKを得た。ベンチの吉田監督はキッカーに「横山」を指示していたが、歓声で聞こえない。横山と2人の話し合いで「何となく」、田中陽が蹴ることになった。「空いているコースが見えたんでゆっくり焦らず蹴りました」。緩く弧を描き、スローモーションのようにゴールに吸い込まれた。 さらに後半2分、またも自らのドリブルで中央やや右のFKを得る。また横山と話すと、今度は左足で低く巻き込むようなボールを蹴り込む。「あのFKについてはGKは何もできない。素晴らしいゴールだった」と、スイスのシュベリー監督も脱帽する左右両足でのFKゴールだった。 セットプレーを蹴る契機は、高校1年の時に左第5中足骨を疲労骨折したことだった。軸足を痛めたため、左足でも蹴り始めた。「自分の性格ですけど、なんでも1つだけはイヤなんです。だから両方できるように練習しました」。ちょうどそのころ、福島のJヴィレッジに、なでしこジャパンの合宿でMF宮間、そして横浜MのMF中村俊輔が自主トレで訪れていた。「俊輔さんのマネをしたりしてました」。俊輔のセットプレーの練習を食い入るように田中陽は見つめたという。 次の相手はU−17W杯の決勝で内容的に圧倒しながら敗れた韓国。「韓国相手なんで挑戦者のつもりで。国立で日韓戦は特別な試合。勝ちたい。前よりサッカーが分かってきたし、相手をどう崩したらいいのか分かってきた。チームで点を取って勝ち進めたらいい」。連続ゴールより、チームとしてのゴールが優先。しかし、変幻自在のFKはどのチームも簡単には止められそうにない。 (荒川敬則) PR情報 
 
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