1−0で辛勝した25日の川崎戦について、名古屋グランパスのGK楢崎正剛(36)が「しょぼい勝ちだけど、この勝ち点が大きい」と収穫を口にした。守備一辺倒の試合。ストイコビッチ監督が掲げる攻撃サッカーとは程遠かったが、3試合ぶり勝ち点3は伸び悩むチームの薬になる。
シュート数は名古屋の8に対して川崎は2倍の16。この数字が示す通り、試合後の楢崎の表情はいまひとつ晴れなかった。「3、4回は『やられた』と思ったけど、なぜか入らなかった。多少は運も味方についていたね」と苦笑した。
内容では圧倒されながらの、「しょぼい」勝利。楢崎は「しっかり守ってカウンターという割り切ったサッカーに徹した。切羽詰まった気持ちです」と言う。理想より現実。なりふり構わず勝ちにいく姿勢が、勝利を呼んだと語った。
泥くさい勝利で首位・広島との勝ち点差は8に縮まった。「待っていても何も生まれない。前向きにやるしかない」と楢崎。今は本来のパス・サッカーを封印してでも、勝利だけを目指す。
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