夏山の終わり告げる火祭り　富士山麓にたいまつ

　富士山の夏山シーズンの終わりを告げる「吉田の火祭り」が２６日、山梨県富士吉田市で開かれ、燃え上がるたいまつの炎が山麓の街並みや見物客の顔を赤々と照らし出した。

　車を通行止めにした市中心部の国道では、ヒノキを束ねて作られた約３メートルのたいまつ７９本が並び、午後６時半すぎから順番に点火。観光客は火の粉を噴く炎に見入ったり、カメラを向けたりして楽しんでいた。

　山梨県甲斐市から訪れた会社員加藤はるかさん（３３）は「炎が上がる瞬間は神秘的。身を清められる感じがする」と笑顔を見せた。

　火祭りは、富士山の吉田口登山道の起点となる冨士浅間神社の秋祭り。