東日本大震災:福島第1原発事故 米の放射能検査、基準値の範囲内−−県内17カ所 /富山
毎日新聞 2012年08月24日 地方版
昨年の東京電力福島第1原発事故を受けて、県は23日、県内の収穫される前の米に放射能が含まれているかどうかを検査した結果を発表した。早生品種「てんたかく」のサンプルを県内17カ所で採取して調べた結果、いずれも放射性セシウム濃度は検出できる限界値の1キロ当たり10ベクレル未満だった。これは、食品衛生法に基づく基準値(1キロ当たり100ベクレル以下)の範囲内。県農産食品課は「県内の農畜産物は安全だが、より一層安心しておいしく食べてもらいたい」と話している。
検査では、13〜17日の間に舟橋村を除く県内14市町から17サンプルを採取して実施。県農林水産総合技術センターが1サンプル当たり約80グラムを分析機器「ゲルマニウム半導体検出器」を使って調べた。
この検査は農業団体からの要請があった昨年から実施。昨年の検査でも放射性物質は検出されていない。今回は収穫前の米を調べたが、収穫後の米についても同様の検査を今後実施する方針。対象は「てんたかく」「コシヒカリ」で、検査期間はそれぞれ8月27日、9月12日から。【大森治幸】