国連のネザーキー報道官は22日、潘基文(パン・ギムン)事務総長が今月29日から31日まで、非同盟諸国会議の首脳会議に参加するため、イランを訪問すると発表した。潘氏は米国とイスラエルから参加しないよう求められていたが、「国連加盟193カ国中約120カ国が加盟する非同盟諸国会議は非常に重要」(国連幹部)と判断した。
国連によると、潘氏のイラン訪問は事務総長就任後初めて。潘氏はイラン最高指導者ハメネイ師やアフマディネジャド大統領との会談も希望しているという。
イランは核開発により安全保障理事会決議で武器禁輸などの制裁下にあるが、シリア政府への武器輸出を報告されている。このため米国とイスラエルは同会議を前に、「国連事務総長の訪問はイランの政治的正当性を認めることになる」として不参加を要請。潘氏は22日、「今回の訪問で核開発、テロ、人権問題、シリア危機を含む国際社会の懸念をイランに伝える」とする声明を出した。