シリア問題、ブラヒミ特使が国連事務総長と会談　

　【ニューヨーク＝長田弘己】シリア問題の調停役を務める国連とアラブ連盟の特別代表に選ばれた元アルジェリア外相のブラヒミ氏は２４日、ニューヨークの国連本部で、潘基文（バンキムン）事務総長と会談した。

　潘事務総長は、ブラヒミ氏の経験や外交手腕がシリア問題に大きな影響を与えることは確実だと述べた上で、「あなたのリーダーシップが非常に重要だ」と期待を述べた。

　ブラヒミ氏は、調停役を引き受けた際に「名誉あることだと思うと同時に、恐怖も感じた」と吐露。「最善の最善を尽くしたい」と述べ、既にシリアの関係者らと接触を始めたことを明かした。

　ブラヒミ氏の前任にあたる合同特使のアナン前国連事務総長は、事態を打開できないまま辞任を表明。シリアでは、日本人女性ジャーナリスト山本美香さんが犠牲となったほか、人権団体によると、昨年３月の反体制派デモ弾圧開始以降、死者数は２万３千人を超え、内戦が泥沼化している。

（中日新聞）