今年の訓練では「10式戦車」の実弾射撃を初めて公開した。10式は旧式の90式に比べて機動性、火力、防護力が向上し、味方の部隊同士を結ぶ高度なネットワークシステムが特徴だ。少ない戦力で効率的な攻撃を実現し、対戦車ミサイルを回避できる10式の高機動性が、敵部隊に与える脅威は少なくない。陸自幹部も「世界でも10式を超える戦車はどこにもない」と胸を張る。
また、GPS(衛星利用測位システム)を利用し、ヘリコプター型の無人偵察機(FFRS)も初めて公開された。
演習は26日の一般公開を前に3日間の予行訓練を実施したが、その期間に17カ国の駐在武官が偵察に訪れた。その中には尖閣諸島や島根県の竹島をめぐり日本と対立する中国や韓国の武官の姿もあった。(峯匡孝)