六・一一脱原発百万人アクションの呼びかけに呼応して、福岡市では「脱原発サウンドデモin福岡」が行なわれた。全国で天候が心配されたが、「梅雨の曇り間」にあたり、予定通り、集会とデモが行なわれた。
一時に福岡市天神の警固公園は、九州各地から集まった人、人で埋まった。
集会で挨拶した実行委員会代表は「五月八日に続き、集会とサウンドデモを行ないます」と述べた。六・一一脱原発百万人アクションの足立力也運営委員が「世界各地で全国で取り組まれている」と報告。韓国から駆けつけた人が韓国での反原発の運動を、また、「たんぽぽ砦」の山中陽子さんは、太陽光発電の取り組みを報告。
「脱原発ネットワーク・九州」の深江守代表は、九電本社前での座り込みが五十三日目になるとの報告とともに九電との交渉を報告。「九電は節電という脅しをかけ原発再稼動を画策しているが、交渉の度に主張がトーンダウンし、そのうち原発なしでもやっていけるというに違いない」と述べた。
二時半には、サウンドデモに移った。サンバ隊や車上での楽器演奏からの声が福岡市の街を包み、デモ隊は「原発いらない」「電気は足りてる」「金より命」「今から変えよう」「ここから変えよう」とリズミカルに街を練り歩いた。
このサウンドデモについてだが、前回の五月八日のサウンドデモについて福岡県警が道路許可申請書の一部を故意に破棄し、荷台に乗っての演奏など自由な表現の権利を侵害する処分を行った。六月七日に福岡県公安員会に審査請求を行って不服申し立てを行っており、その影響からか今回は車上演奏が勝ち取られた。
二時間のサウンドデモの後、警固公園で集会を再開し、リレートークが行なわれた。宮崎のグループが、雨の交通規制で到着が遅れて参加し、歌を演奏。
続いて福島から避難してきた人が訴えた。二十歳代の男性は「福島県の人たちは、正確な原発情報を持っていません。福島県知事が、県外への人口流失を恐れて、正確な情報を与えないようにしてます。インターネット環境を持っている人は知ることができても、そうでない人はTV,新聞からの情報を受けるだけです。山下俊一のような放射線専門医師の御用学者によって、百ミリシーベルトでも安全を吹き込まれてしまって、信じてない人も巻き込まれています。外部から情報を入れてくれるようにお願いします」と訴えた。
玄海原発プルサーマル裁判の会からの報告。「玄海町長が再稼働容認発言を行い、古川佐賀県知事の判断次第では、玄海原発が再稼動するかもしれない」と訴えた。福島の被災地に心を馳せ、「ふるさと」を歌った。
「九電原発廃炉に向け、六・二八九電株主総会へ」の行動が九電の原発廃炉を求める連絡会」「九州電力消費者株主の会」によって呼びかけられた。