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アマ７冠井上が日本１位をボコボコ
- プロデビュー戦のポスターを手に、闘志をみなぎらせる井上
高校生史上初のアマ７冠を獲得した井上尚弥（１９＝大橋）が「プロの壁」を突破した。東洋太平洋ミニマム級７位クリソン・オマヤオとのプロデビュー戦（１０月２日、東京・後楽園ホール）に向け２５日、横浜市内の大橋ジムで日本ミニマム級１位の原隆二と８回のスパーリングを敢行。７、８回に連打で、日本トップをダウン寸前に追い込んだ。
見せ場は終盤だった。井上は左アッパー、左ボディーなどの連打で、原をコーナーにくぎ付けにした。大橋会長は「試合用の小さいグローブならダウンさせていた」とうなる。３回制のアマチュア出身選手の場合、前半に勢いがあっても、終盤に失速するケースが多い。当初はそのワナにはまることもあったが、今週に入ると完全にプロ仕様の戦い方をマスターした。
プロデビュー戦を前にロッテリアなど計１０社のスポンサーが決定。試合当日にはＮＨＫ、日本テレビ、ＴＢＳ、テレビ東京が取材に訪れる。今月１５日から発売されたチケットもすでに半分以上が売れた。高校１年で高校３冠、同３年でアマ最高峰の全日本選手権を制した怪物への期待は高まる。
周囲の盛り上がりの一方で、本人は冷静さを保つ。終盤に力を見せたこの日のスパーについては「ペース配分をもっとうまくできないとだめ」と満足しない。スパー後は、前ＷＢＡ世界ミニマム級王者の八重樫、ＷＢＡ世界スーパーフェザー級王者の内山が師事する土居フィジカルトレーナーのもとで筋トレに励んだ。目標は井岡超えの国内最速プロ６戦目での世界王座奪取。１９歳の視線ははるか先にある。【田口潤】
［2012年8月26日8時53分 紙面から］
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