従軍慰安婦について
平成の現在でも問題になっている『従軍慰安婦
彼女達の実態、実情はどのようなものであったのか?

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慰安婦と軍票

戦地の慰安婦の報酬は軍票で

http://www10.ocn.ne.jp/~war/gunpyou.htm
独立山砲兵第二連隊の平原一男第一大隊長(戦後に自衛隊陸将補)が湖北省洪橋付近にて軍慰安所を開設した際の模様

慰安所の開設にあたって最大の問題は、軍票の価値が暴落し、兵たちが受け取る毎月の棒給の中から支払う軍票では、慰安婦たちの生活が成り立たないということであった。そこで大隊本部の経理室で慰安婦たちが稼いだ軍票に相当する生活物資を彼女たちに与えるという制度にした。経理室が彼女たちに与える生活物資の主力は、現地で徴発した食糧・衣類であったと記憶している。兵のなかには徴発に出かけた際、個人的に中国の金品や紙幣を略奪し、自分が遊んだ慰安婦に与える可能性もあると思われたので、経理室の供給する物資は思い切って潤沢にするよう指示した(「従軍慰安婦」吉見義明著、岩波新書) 

従軍慰安婦が高収入だったといっている方々がいますが・・・・・。

http://hechima.asablo.jp/blog/2007/03/27/1348538 )からの引用。
小室直樹「日本国民に告ぐ(ワック株式会社)」120頁に次のような 記載がある。「関東軍女子特殊軍属服務規定によると、女子特殊軍属すなわち慰安婦の月給は信じがたいことに八〇〇円であった。当時の巡査の初任給が四五円、陸海軍の大将の月給が五五〇円だから、破格の高給である」。

これが事実で、勤務地が満洲であったなら月800円は、確かに破格です(満洲のインフレは他地域に比べれば大したことなく1944年7月で1941年12月の1.5倍程度)。

しかしながら小室氏の月800円は年800円と勘違いしている可能性が高い。 月800円か年800円(月67円)かは随分違います。どっちが正しいかは、現物にあたるしかなさそうです。もしこれが月67円なら安くはないですが、さりとて騒ぐほどの高給とは言えないでしょう。

この他、当時の娼妓、つまり公娼がどのくらいの収入を得ていたかを調べてみました。 明治40年の職業づくし で、見てみると、

陸軍大将:月500円(年俸6000円)
上等兵曹/陸軍軍曹:月27円

なので、昭和初期の陸軍大将の年俸6600円から見て明治40年と昭和初期の物価は1対1.1、と仮定しておきます。

明治40年(比較として芸妓も含みました)
一等芸妓:月50円
上等娼妓:月33円(1日あたり1円10銭)
下等芸妓:月17円(1日あたり55銭)

これから昭和初期の収入を推定すると、
一等芸妓:月55円
上等娼妓:月37円
下等芸妓:月19円
くらいでしょうか。

偶然かもしれませんが(売上と手取りのどっちかも不明ですが)、 、慰安婦収入の内地換算額とほぼ同レベル(月30〜38円)でした。

ちなみに(http://www1.u-netsurf.ne.jp/~sirakawa/J059.htm )によると、 「昭和6年の政府の家計簿調査によると、都市部勤労者世帯の1か月の平均収入は86円、食料費の支出は25円でした。 1日1人あたりの食料費は20銭になります。」 だそうです。「1日1人あたりの食料費は20銭」なので、1人1ヶ月の食費は6円、1世帯4〜5人というところでしょうか。

さらに、「娼妓并芸妓揚代定価」(国会図書館デジタルアーカイブ)(明治18年、村上松太郎著、全国書誌番号 : 40011361 )によると、1885年での一人の客が払う金額は10〜75銭だったようです。単純比較できませんが、昭和初期でも20銭〜1円程度だったのではないでしょうか。

ここから、昭和初期の上等娼妓の生活を大雑把に推定すると、

1ヶ月あたりの接客数:80人、客1人あたり1円、売上80円 楼主取り分:50%、上等娼妓の取り分:40円

こんな感じでしょうか?

1日あたりの接客数は3〜4人。



これに対する従軍慰安婦(1944年ビルマの例)はどうか?

1ヶ月あたりの接客数:500人、客(下士官を想定)1人あたり3円、売上1500円 楼主取り分:50%、上等娼妓の取り分:750円 1日あたりの接客数は20人。

するとこんな感じの仮定が成り立ちそうな気がします。

  • 慰安所利用将兵の視点

  • 軍慰安所は、内地より割高 → 慰安婦は優遇されていると感じる

  • 慰安婦の視点(元から娼妓である場合)

  • 軍慰安所は、内地より過重労働(接客数が10倍近い)
    給料は軍票で、インフレのため軍票750円の実質市場価値は内地38円程度
    →費用対効果を考えれば、明らかに内地より酷い扱いを受けていると感じる

  • 楼主の視点

  • 慰安婦の管理は、軍の保護により容易ではあるし客も多いが、売上がインフレ軍票では実質的には儲けにならない。
    →内地以上に儲けるには、慰安婦の回転率を上げるしかない。と考える

    それぞれの視点で見るとこんな感じだったかもしれません。

    元日本兵の方の話でも、慰安婦はそんなに酷い扱いを受けたわけではない、的なことを聞くことがよくありますが、上記仮定が正しければ納得できます。

    この状況が生じた大きな原因の一つがインフレ軍票であって、日本軍・日本政府はその通貨政策に責任があります。現在でも通貨偽造は、刑法第148条(通貨偽造及び行使等)により無期又は3年以上の懲役と非常に重い罪になってます。これは貨幣経済の根幹を揺るがし社会に大きな悪影響を与えるためですが、第二次大戦中の日本は「ミッキーマウスマネー」とまで揶揄されたインフレ軍票を作り、占領地の経済・社会を混乱させたわけです。

    慰安婦問題の一つの側面としてではありますが、稚拙な通貨政策という決して軽くない責任を日本軍・政府は負っています。敗戦と同時に、連合軍指示により日本軍票の無価値化が宣言されましたが、香港軍票については1999年(東京地裁)、2001年(東京高裁、最高裁)と争われ、「国際法では法律上の主体性が認められるのは個人ではなく国家であり、国家賠償法上でも請求は現行法施行以前で根拠がない」と原告敗訴となってます。
    しかしながら、強制的に軍票に交換させた挙句、一方的に無効を宣言する国家、を周辺国の民衆がどう見るか、については考える価値があろう。

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