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2012年08月17日

必見の「昭和30年代の名鉄風景」写真展。

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▲5500 系。1959(昭和34)年に、日本初の大衆冷房車(特別料金不要)として登場した5500 系。社史用に当時としては珍しくカラーで撮影されたひとコマ。新名古屋-中日球場前(現・名鉄名古屋-山王) P:名鉄資料館提供

1994(平成6)年6月に名古屋鉄道創業100周年を記念して開館した名鉄資料館では、現在「昭和30年代の名鉄風景」写真展を開催中です。同館に収蔵されている未公開のネガから昭和30年代に的を絞って約50点が展示されており、お送りいただいたサムネールを拝見するに大変貴重な画像ばかりです。名鉄資料館からぜひ皆さんにご覧いただきたいとご案内を頂戴しました。

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▲名鉄資料館での写真展「昭和30年代の名鉄風景」の展示状況。P:名鉄資料館提供
クリックするとポップアップします。

■「昭和30年代の名鉄風景」写真展
昭和30年代は、日本の高度成長の時代でした。
名古屋駅前に高層ビルはなく、駅前を市電やボンネットバスが走っていました。名古屋に初めて地下鉄ができたのは昭和32年でした。30年代の最後、昭和39年に東海道新幹線が開業し、東京オリンピックが開催されるなど、昭和30年代は激動の時代でした。
名鉄も、昭和30年に初の高性能電車5000系が登場し、高速で岐阜~名古屋~豊橋を結ぶ新時代の幕開けでした。昭和34年には日本初の大衆冷房車5500系が、昭和36年には一世を風靡したパノラマカー7000系が登場し、スピードアップとサービス改善が始まった時代でもありました。
しかし、戦前派の電車も元気に活躍し、駅は木造駅舎で、駅員が窓口で切符を売り、改札口で切符を切ったり集めたりしていました。機械化、合理化が始まりだした頃で、鉄道には大勢の人々が働いていました。
名鉄資料館に保管している、その頃の懐かしい写真を特別展示いたします。

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▲花形電車の競演。名鉄の特急5500 系と国鉄の特急「つばめ」。ともに登場して間もない名鉄と国鉄の花形電車の競演。1960年 新一宮(名鉄一宮)-今伊勢 P:名鉄資料館提供

●期間 2012年7月11日(水)~9月10日(月)
 事前予約が必要です(電話で希望日時とお名前、人数をお伝えください)
 休館日 土・日曜日、祝日
 ※ 但し8月26日(日)は特別開館し、事前予約は要りません。
●開館時間午前10時~午後5時

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▲7000 系の10 輌編成。外務省の海外宣伝映画「日本の四季」撮影用に、登場して間もないパノラマカーを伊奈駅構内で10輌編成に組替え、伊奈~ 国府4.6km を走行させた。'61.9.7 伊奈 P:名鉄資料館提供

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▲昭和36 年の集中豪雨で、津島線・尾西線・竹鼻線などが水没した。急遽、竹鼻線の復旧用に砕石運搬の工事臨時列車が運転された。写真は水に浸かった須ヶ口駅をソロリソロリと通過するデキ400 形牽引の工事臨時列車。'61.6.28 P:名鉄資料館提供

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▲平坂支線は、西尾~港前4.5km1960(昭和35)年3 月に廃止となった。
写真の向こう側が西尾方面で、写真手前側には貨物用の側線が延びていた。1959年 港前 P:名鉄資料館提供

meitetusiryoukan06.jpg〔主な展示内容〕
* 昭和30年代の花形電車5000系・5500系・7000系の活躍
* 空から見た30年代の新岐阜・新名古屋・神宮前・知立・東岡崎・豊橋
* 新名古屋駅の切符売り場、改札口、 自動券売機初登場
* 海水浴の臨時特急・河和駅の混雑
* 伊勢湾台風からの復旧
* 国府宮駅の木造駅舎と駅構内、腕木信号機があった松木島駅
* 貨物列車と荷物列車の活躍
* バス車掌の業務
* 運転現場・車両現場・土木現場・踏切警手 など
●交通名鉄広見線 日本ライン今渡駅下車 徒歩20分(駅に案内図あり) タクシー7分
●問合せ先:名鉄資料館
 岐阜県可児市川合北2-158 TEL (0574)61-0831

▲三河線松木島駅の出札口。東京までの切符が購入できた。東京までの運賃は700 円。旅客運賃表の運賃が興味深い。このしばらく後、駅は無人化され、2004(平成16)年に三河線・碧南~吉良吉田の廃止とともに駅も廃止された。 1959年 P:名鉄資料館提供

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▲新岐阜から徹明町方面へ向かう岐阜市内線を、新岐阜ビルから見る。'61.1.6 新岐阜駅前(現・名鉄岐阜) P:名鉄資料館提供

平日のみの開館で、しかも事前予約が必要とあってなかなか足が向きにくい名鉄資料館ですが、上記のとおり来週8月26日(日曜日)は特別開館日で事前予約不要で見学することが可能です。名鉄ファンならずとも必見の写真の数々ですので、ぜひ足をお運びになることをお勧めしたいと思います。

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