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【ゴルフ】

38歳山下和宏が初Vへ3打差3位

2012年8月26日 紙面から

◇VanaH杯 KBC<第3日>

 ▽25日、福岡、芥屋GC(7146ヤード、パー72)▽曇り、気温33・4度、風速4・4メートル▽賞金総額1億1000万円、優勝2200万円▽65選手▽観客4429人

 プロ15年目の山下和宏(38)=ザ・サイプレスGC=が初優勝を射程圏にとらえた。1イーグル、5バーディー、1ボギーでこの日のベストスコアタイの66をマーク。首位と3打差の3位に浮上した。ショットが曲がっていたが、ハーフスイングで修正。5度目の最終日最終組で、悲願のVを狙う。金亨成(キム・ヒョンソン、韓国)が通算15アンダーで単独首位に浮上。貞方章男(33)=光CC=が1打差の2位につけた。

 コツコツとバーディーを重ねた。ハーフスイングに徹した山下が、みるみるスコアを伸ばして3位。「いいゴルフができた。フルショットしてないけど、案外飛んでましたね」。10番スタートの“裏街道”から、優勝争いに急浮上だ。

 自ら「飛ばさない作戦」と名付けた戦法がはまった。2日目まで曲がっていたショット。前夜から悩み、この日の朝に決めた。「思い切り振らない」。バーディーが取りやすく、飛ばしたくなるコース。「だから力んで体が開く」。飛距離より安定感を選んだこの日はパーオン率72%と上々。「最後だけつい振っちゃった」という9番は2打目がピンに寄ってイーグル。「意志が弱いんです」と言いながらも、結果オーライに笑う。

 プロ10年目までの賞金総額は100万円以下。下部ツアーで腕を磨き、2008年に初シードを得た。さわやかな笑顔がトレードマークだが、すでに38歳。今季はアマチュア向きのポケットが大きいキャビティアイアンを使用。「簡単なクラブを使わない手はない。逆になんでみんな使わないのか不思議」。勝つためなら、何でも取り入れる気概を持つ。

 最終日最終組はこれが5度目。昨年の日本ツアー選手権では最後に77と崩れた。「今までは周りに合わせる面があった。今度は気にせず、いけるところまでいこうと思う」。もう“いい人”は卒業。笑顔を絶やさない男が、今度こそ勝負師になりきる。 (寺西雅広)

 

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