特許侵害訴訟:敗訴サムスンに打撃 グーグル陣営に影響も
毎日新聞 2012年08月26日 10時46分
【ワシントン平地修】世界のスマートフォン(多機能携帯電話)市場で火花を散らす米アップルと韓国サムスン電子による法廷対決は24日、米カリフォルニア州連邦地裁の陪審団がサムスンによるアップルの特許侵害を認定、約10億5000万ドル(約825億円)の賠償を命じ、アップルにほぼ全面勝訴の軍配を上げた。アップルは今回の評決を受けて、サムスン製品の米国内での販売差し止めを求める方針。認められればサムスンはスマホなどの販売戦略を一から見直す必要に迫られ、世界で急成長を続ける経営戦略に大きな影響が出そうだ。
米メディアによると、アップルの弁護士は21日に開かれた最終弁論で「アップルの4年間の投資と独創力を、サムスンは3カ月で模倣して取り入れた」と主張し、サムスン製品の不当性を糾弾。サムスン側はソニーや三菱電機の製品など特許の「先行例」を挙げてアップルの特許の無効性を訴えた。
9人で構成される連邦地裁陪審団の24日の判断は、アップルの「iPhone(アイフォーン)」や「iPad(アイパッド)」のタッチパネルなどに関する特許侵害を認め、一方で、サムスンが訴えたアップルによる特許侵害は認めなかった。