津波に襲われた時には、1号機から4号機まで
すべてが壊れる形でありながら、利権のために
再稼働が許されてしまった、「大飯原発」。
この原発が建てられた「おおい町」は、
人口わずか8800人という小さな小さな町。
そんな過疎の町に、莫大な「原発マネー」が
流れた結果、たくさんのハコモノができました。
まずは、「未来体験ミュージアム」という
素敵な肩書きの、「エルガイアおおい」。
このミュージアムをデザインしたのは、
未来をイメージする公共施設のデザインには
必ず携わっており、そのたびに無駄遣いだと
指摘されているでお馴染みの松本零士先生!
現在は大阪市長の橋下徹(当時・府知事)が、
無駄なハコモノと指摘した大阪の「児童館」も
松本零士先生がデザインしていましたよね。
公共事業にズブズブの
老害クソ漫画ジジィめ!
波動砲でも喰らいやがれ!
おっと! 今日の僕は、大御所のジジィにも
怖いものなしの発言をぶちかますという、
鬼束ちひろのTwitter状態になっています。
話を戻しまして、写真撮影が禁止だったので、
文章でしかお伝えすることができませんが、
ここの施設は、本当にスゴいです。
この入口をくぐると、そこは「宇宙発電所」に
なっていまして、子供がレバーを操作しながら
発電所の職員として作業することができます。
最近は、子供がさまざまな職業を体験できる
「キッザニア」が話題になっていますけれども、
ここで体験できるのは、そんな仕事は永久に
ないと思われる、「宇宙発電所の作業員」。
夢があるというか、バカというか。
しかし、驚くべきは、ここからです!
子供たちが宇宙発電所で働く体験をして、
「楽しかったな!」と出てきたところには、
なんと、実寸大の原子力発電所を再現した
空間があり、中では本物の大人が作業中!
「えっ!? どういうこと!?」
そう思うかもしれませんが、実は、ここには
「原子力訓練センター」が併設されていて、
本物の関西電力の職員が、本物と同じように
再現された原子力発電所のシミュレーターで、
原発事故に備えて訓練をしていて、勇ましい
大人たちの姿を、子供たちが覗くシステム!
そうです。子供にワクワク体験をさせた後、
現実の世界にも、同じような発電所の仕事が
あることを擦り込むことで、原子力発電所での
作業が、とっても魅力的な仕事だと思わせる!
原発の英才教育です。
さらに、原発を魅力的だと思わせる仕掛けは
それだけではありません。学校のプールにも
匹敵する幅22m×高さ6mの巨大スクリーンで、
原子力発電所の中を見せるフルCGムービー!
お客さんが僕しかいないので、この整理券に
意味があるのかわかりませんけど、もちろん、
整理券番号は「000001」。
一般ピープルの僕たちが、実際に原子炉や
タービン建屋の中に入ることはできないので、
この大きなスクリーンでのバーチャル体験は、
すごく楽しかったんですが、横22m×高さ6mの
超巨大スクリーンで最後まで見た僕の感想・・・。
このスクリーンで、
エロDVDが見たい!
とてつもない臨場感であることは間違いない!
一度でいいから、この施設を貸切にしてもらい、
お気に入りのエロDVDを再生したいものです。
他にも、「こども家族館」という施設があり、
お母さんと子どもがゆっくり遊べるスペースが
この中には広がっています。
クラフトワークの教室。
クッキングスタジオ。
子供たちが雨の日も
遊べるボールプール。
この町の人口は、わずか8800人です。
過疎化が進み、高齢者が多く住んでいます。
ある小学校は、全校生徒合わせて72人です。
一体、何人の利用者のために、どれくらいの
維持費をかけて、運営されているのでしょうか。
原発マネーがあるからこそ維持できるのです。
そんな「こども家族館」の入口には、無駄に
家族のブロンズ像が立っていたのですが・・・。
「あなたのようなクズが不安を煽るから、
まるで危険のように言われているけど、
ストレステストの結果、安全だったの!
原発に反対なら電気を使わないでよ!
この国から出ていけばいいじゃない!」
「人間は、もともとカリウムでも被曝を
しているんだ。カリウムの被曝に比べ、
セシウムでの被曝は、まったくの微量。
気にすることはない。基準値以下なら、
赤ちゃんがベクレているものを食べても
心配要らないんだよ。ハッハッハ・・・。」
「あんた、この町に雇用があるのは、
誰のおかげだと思っているんだい?
その恩を忘れ、今さら原発に反対とは
言わせないよ! 関西電力に100万回
感謝しても感謝しきれないでしょうが!
反対すれば、あんたは町の敵だよ!」
全力のドロップキックをかましたくなるほど
憎たらしい顔をしているのは、なぜでしょう。
ブロンズ像も原子力マネーだからでしょうか。
この町は洗脳されている!
いや、この町だけではありません。
この国全体が、緩やかに洗脳されていて、
みんなが知らなければならない情報を隠し、
利権のために、原発を再稼働させています。
多額の原発マネーを突っ込んで・・・。
「おおい町」にある原発マネーで建てられた
施設は、まだまだこれだけではありません。
みんなで使える公民館のような施設は
もちろんのこと、その隣にあるのは・・・、
すごく大きな体育館。
バスケットボールでも、バレーボールでも、
ハンドボールでも、どんなスポーツもOK!
「剣道」や「空手」ができる格技場も完備。
人口は8800人ですが、どれだけの人が
この格技場を利用しているのでしょうか。
フィットネスセンターでは、月会費が数万円の
都内のスポーツジムに匹敵する豪華な設備を
誇っているトレーニングルームや、本格的な
競泳用のプールがあり、おおい町のみならず、
舞鶴などの近隣の子供たちも、水泳教室に
通っておられるようです。
たくさんの送迎用のバスが止まっています。
人口8800人の町とは思えないような光景。
さらに、ランニングに最適な遊歩道を歩けば、
室内だけでなく、屋外でのスポーツが楽しめる
施設がたくさんあります。例えば・・・!!
広々としたテニスコート。
サッカーやラグビーに
使えそうなグラウンド。
何より圧巻なのは、全国のお父さんが憧れる、
こちらの施設ではないでしょうか。
本格的な野球場。
下手をすると、どこぞのプロ野球の2軍よりも
豪華なんじゃないかと思えますが、どれくらい
本格的かと言いますと・・・!!
センターは122mで、
両翼は97.5mです。
ヤクルトの本拠地である神宮球場は、センターが
120m、両翼101mなので、プロ野球と同サイズ。
もちろん、ナイターにも対応!
さすがは関西電力様が電気を作る町です。
さらに魅力を感じてしまうのは、こちらです!
ブルペン付き!
野球バカには、たまらない施設の数々です。
こんな所で草野球をやったら、絶対楽しい!
原発マネー万歳です!
このように、この人口わずか8800人の町は、
豪華な施設で溢れ、都会よりも豊かな暮らしを
していると言えるでしょう。これほどたくさんの
恩恵を受けておきながら、今さら「脱原発」と
言えるはずがないのです。