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福島県二本松市、工業団地新設へ 雇用創出、除染も本格化
復興計画ファイル

2012/3/29 1:02
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 福島県の中通りに位置する二本松市は東日本大震災で住宅や道路の損壊が相次いだ。さらに福島第1原発事故の影響で市内の放射線量が上昇。農産物や石材から放射性物質が検出され、農業や観光で風評被害が生じている。復興計画では住宅全戸の除染を進め、原発災害の克服を目指すほか、工業団地を新たに整備し、産業の活性化を図る。

二本松市の復興計画のポイント
▼放射性物質の除去
市内全戸を除染(妊婦・子どものいる世帯を優先)
農産物で放射性物質が検出されないように農地・森林を除染
▼住民の健康管理
全市民を対象にホールボディーカウンターによる内部被曝(ひばく)調査
小中学校などの遊具を交換
▼地域経済の活性化
新しい工業団地を造成し企業誘致を推進
再生可能エネルギーの導入

 計画では二本松市の復興について「放射性物質を取り除く除染抜きにはありえない」と明記。年間被曝(ひばく)線量を1ミリシーベルト以下にするよう取り組む。

 具体的には妊婦や子どもがいる世帯を優先しながら、数年かけて全戸の除染作業を進める。児童が利用する通学路や学校施設も積極的に除染するほか、市内各所で放射線量の監視を進める。学校で使う遊具を新しい物に取り換え、屋内プールの整備も目指す。

 企業誘致による雇用創出を目指し、工業団地の整備も進める。「すでに市内の工業団地は満杯」(同市)といい、復興特区による税制優遇を生かせるよう、市内で早期の団地造成を進める。

 原子力エネルギーに依存しないまちづくりも目標に掲げており、再生可能エネルギーの導入も進める。太陽光発電や木質バイオマスのほか、小水力や地熱発電も候補として検討する。

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