大津市でいじめを受けていた市立中学２年の男子生徒（当時１３歳）が自殺した問題で、市の第三者調査委員会の委員に内定していた臨床心理士の野田正人・立命館大教授が２４日、市に就任を辞退する意向を伝えた。
市は、２５日の調査委初会合を、野田教授以外の委員５人で予定通り開催。今後、臨床心理士の委員を探す。
市によると、２４日の一部報道で「野田教授が自殺した生徒の家庭内の情報を第三者に漏らした」とされる。野田教授は同日午後、市に、電話で「様々な情報が入ってくる立場にあるが、無関係の人に漏らした記憶はない」と説明し、報道内容を否定。その上で、「遺族の同意が重要な委員会が混乱することを危惧する」として辞退を伝えたため、市は慰留しなかった。