'12/8/24
中島町庁舎解体へ 広島市
広島市は来月、事務事業見直しで廃止を決めた中島町庁舎(中区)の取り壊しを始める。本年度中に敷地2379平方メートルのうち約6割を民間に売却する。同じく見直しの対象になった市東京会館(東京都千代田区)も売り払う方針で、有効活用していない不動産の処分を進める。
中島町庁舎は1956年に建築され、鉄筋地上3階地下1階。老朽化が進み、市学校給食会が2階を事務室に使う以外、資材の倉庫や公文書の保管場所になっていた。
市は2月、松井一実市長が主導する事務事業見直しの一環で庁舎の廃止を決定。南側の約1500平方メートルを、取り壊しが終わる年末にも一般競争入札にかけて売却し、残る敷地は公用車の駐車場として引き続き使用する。
平和記念公園の南200メートルに位置し、本川に近い好立地。市幹部は「マンション事業者などの需要があるはず」と期待する。本年度当初予算では、売却収入として約4億3千万円を見込む。
一方、市東京会館の売却は事務事業見直しでは「引き続き検討」となった。市と共同で敷地や建物を所有する個人との協議や境界確認などの作業を進めている段階だ。
【写真説明】来月から取り壊しが始まる市役所中島町庁舎。左奥の建物は市文化交流会館(広島市中区)