韓国と中国の国交正常化から24日で20周年を迎えた。成人式を迎えた両国関係は数字の上では飛躍的に発展している。国交樹立当時に年13万人だった両国間の人的往来は、昨年には640万人を超え、貿易規模も64億ドルから2206億ドルへと34倍に増加した。しかし、政治・外交分野では状況が異なる。北朝鮮問題をめぐる立場の差が埋まらず、脱北者の強制送還、中国漁船による西海(黄海)での違法操業、「東北工程(高句麗・渤海の歴史を中国の歴史に編入しようとする企図)」に代表される歴史歪曲(わいきょく)など対立要素が山積みだ。本紙は韓中両国の専門家へのシリーズインタビューを通じ、国交正常化20年目を迎えた韓中関係の現状と未来像を探ることにした。
「過去の50年は韓国が米国のおかげで発展してきたが、これからの50年は中国と共に歩まなければならない。今は中国を知り、中国を活用することが重要だ。究極的には韓中が共に豊かになる『共進化政策』を取るべきだ」
延世大の文正仁(ムン・ジョンイン)教授は、韓中国交正常化20周年に際し、本紙のインタビューに応じ「中国と共にある韓国」を強調した。文教授は「韓国の名門大学とされる延世大に中国研究所が独立組織としては存在しない。5000万人の人口で13億人の中国を相手にするには、多くの中国専門家を育成する必要がある」と述べた。
以下はインタビューの一問一答。
―韓中の過去20年は、政治的には冷え込み、経済的には目覚ましく発展した「政冷経熱」の時代だった。この状況はいつまで続くのか。
「韓中両国が冷え込んだ期間に入れば、経済も危うくなる。政治的にはぎくしゃくしても、経済関係は良好だと考えるのは錯覚だ。仮に中国共産党が(韓国に対し)不都合を感じるほど両国関係が悪化すれば、経済的にも危うくなる」
―北朝鮮の人権問題に取り組む活動家の金永煥(キム・ヨンファン)氏への拷問など、重要な国際基準をめぐり、韓中の衝突が続いている。
「今は過渡期だ。中国の知識人は中国の人権問題が改善すると考えている。ただし、中国は国際社会が干渉し、あれこれ修正しろと言うのを好まない点に留意する必要がある」
―中国も「金永煥氏電気拷問事件」で謝罪すべき点があるのではないか。
「抗議すべきは抗議すべきだが、韓国が抗議したからといって、中国が韓国に従うと考えるのは現実を知らなすぎる発想だ。一部の韓国人は、われわれが(地位的に優位にある)米国のような存在だと思っている。現在は中国が主、韓国が従の状況だ。そういう現実の中で中国と対話すべきだ」