大津いじめ自殺:野田氏、情報漏えいで委員就任を辞退
毎日新聞 2012年08月24日 15時44分(最終更新 08月24日 16時52分)
大津市でいじめを受けた市立中学2年の男子生徒(当時13歳)が自殺した問題で、市の外部調査委員会委員に内定している滋賀県臨床心理士会会長の野田正人・立命館大教授が24日、生徒の遺族側代理人に関係者を通じて委員就任を辞退する意向を伝えた。代理人が同日、明らかにした。野田氏は生徒の家庭に関する個人情報を第三者に漏らしたとして、遺族側から適格性を疑問視する声が上がっていた。
野田氏は、滋賀県臨床心理士会から推薦を受けて市が委員に選んだ。関係者によると、野田氏は委員就任の打診を受けた7月下旬以降、生徒の自殺前に父親が県子ども家庭相談センター(児童相談所)に相談した個人情報を複数の第三者に漏らしたという。
外部委は市と遺族側が各3人委員を推薦する異例の形式で設置され、25日に初会合を開く予定。委員は教育評論家の尾木直樹・法政大教授ら6人で、いじめの事実解明や自殺の原因を考察することを目的としている。