熊本市は22日、全職員を対象にした飲酒に関するルールとして「市飲酒運転撲滅宣言」を発表した。職員の飲酒運転に絡む不祥事が相次いだことを受けた措置で、市によると、同様の宣言は全国の政令指定都市で初めて。
各課に掲示された「熊本市飲酒運転撲滅宣言」=熊本市役所
宣言文は(1)絶対に飲酒運転しない(2)少しでも酒が残っていると感じたら、絶対に運転しない(3)飲酒後少なくとも8時間は運転しない(4)周囲の人にも気を配り、飲酒運転を許さない-の4項目。幸山政史市長が指示したルールという位置付けで、違反があれば、程度や頻度により懲戒処分などの対象になる。
具体的な飲酒量、時間の制限などは設けておらず、市総務局は「職場ごとに業務や勤務の実態が大きく違う。一律よりも各課で実効性のあるルールを作る方が良いと判断した」と説明。同局によると「午後10時以降飲酒しない」(消防局救急課)「飲酒後12時間は運転しない」(西区役所まちづくり推進課)など、既に各部署で個別のルール作りを進めており、今後職場ごとにあらためてルールの内容を確認するという。
休日前の夕方は、各部署で飲酒運転しないことを確認し合う終礼を実施。9月上旬から毎夕、飲酒運転への注意を促す庁内放送も始める。
全職員を対象に、飲酒時の行動やアルコールの知識に関する無記名アンケート(28日締め切り)も実施しており、各自で飲酒傾向を確認するほか、今後の研修内容に生かす。
本年度は、飲酒運転に絡む不祥事で、4人が懲戒免職となっている。(平井智子)
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