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大東亜戦争軍票
(蘭領東インド方面、マレー方面、フィリピン方面、ビルマ方面、オセアニア方面)
(623kb)

日華事変軍票






 日華事変の進展に伴い、日本軍部は戦線を中国大陸から南方へと拡大していった。石油、
ゴム、綿、錫などの重要な資源を確保し、南方各地を基地化しようという目的であった。
 そしてついに、昭和16年(1941年)12月、アメリカ、イギリスに戦線を布告し、いわゆる大
東亜戦争に発展した。日本軍は、ますます戦線を拡大し、太平洋の島々から東南アジア、ビ
ルマ、オセアニアにまで進出していった。

 これらの地域で使用した軍票(正式には、「昭和16年軍用手票」という)は、各地域にふさ
わしい風景を図柄に取り入れ、通貨単位も円を使わず、従来、各地域で使われていた通貨
単位を使用した。
 昭和16年軍用手票は、蘭領東インド方面、マレー方面、フィリピン方面、ビルマ方面、及び
オセアニア方面の、5つの地域
で発行された。


蘭領東インド方面軍票
(頭記号:S・・・SLAVYAの略

昭和17年1月11日、陸軍がボルネオ島、海軍がセレベス島を攻撃し、
作戦の火ぶたを切る、同年3月9日、オランダなど四か国の連合軍降伏


は号1セント(h49×96mm) は号5セント(h48×100mm)
発行:昭和17年1月(枚数:141,700,000枚 発行:昭和17年1月(枚数:142,020,000枚


は号10セント(h51×106mm) は号1/2グルデン(h58×120mm)
発行:昭和17年1月(枚数:29,160,000枚 発行:昭和17年1月(枚数:18,290,000枚


は号1グルデン(h67×140mm) は号5グルデン(h72×150mm)
発行:昭和17年1月(枚数:44,380,000枚 発行:昭和17年1月(枚数:14,710,000枚


は号10グルデン(h77×160mm) は号100ルピア(h82×170mm)
発行:昭和17年1月(枚数:16,145,000枚 発行:昭和17年 月 (枚数:  不明  枚


は号1000ルピア(h82×170mm)
SERIBOE ROEPIAH
(1000ルピア)
発行:昭和17年 月 (枚数:  不明  枚)





蘭領東インド方面軍票(現地印刷)
(頭記号:S・・・SLAVYAの略


現地刷:1/2ルピア(正式には不詳) 現地刷:1ルピア(h67×137mm)
発行:昭和19年 月 (枚数:  不明   発行:昭和19年 月 (枚数:  不明  )


現地刷:5ルピア(h72×149mm) 現地刷:10ルピア(h76×158mm)
発行:昭和19年 月 (枚数:  不明  ) 発行:昭和19年 月 (枚数:  不明  )


現地刷:100ルピア(h85×175mm)
発行:昭和19年 月 (枚数:  不明  )





マレー方面軍票
(頭記号:M・・・MALAYの略

昭和16年12月8日、マレー上陸、真珠湾を空爆し、太平洋戦争始
まる、 翌17年2月15日、イギリス軍降伏し、シンガポールを占領



に号:1セント(h45×95mm) に号:5セント(h48×100mm)
発行:昭和17年1月(枚数:20,110,000枚 発行:昭和17年 月(枚数:82,540,000枚


に号:10セント(h51×106mm) に号:50セント(h58×120mm)
発行:昭和17年1月(枚数:99,860,000枚 発行:昭和17年 月(枚数:50,900,000枚


に号:1ドル(h67×140mm) に号:5ドル(h72×150mm)
発行:昭和17年 月(枚数:31,270,000枚 発行:昭和17年 月(枚数:13,270,000枚


に号:10ドル(h77×160mm) に号:100ドル(h82×170mm)
発行:昭和17年 月(枚数:16,435,000枚 発行:昭和17年 月  (枚数:  不明  枚


に号:1000ドル(h82×170mm) 現地刷:100ドル(h80×166mm)
発行:昭和17年 月  (枚数:  不明   発行:昭和19年 月  (枚数:  不明  





フィリピン方面軍票
(頭記号:P・・・PHILIPPINEの略

昭和16年12月8日、ルソン島、真珠湾を空爆し、太平洋戦争始まる、翌17
年1月2日にマニラ占領、同年5月6日アメリカ軍が撤退しフィリピン作戦終了



ほ号:1センタボ(h49×95mm) ほ号:5センタボ(h48×100mm)
発行:昭和17年 月(枚数:1,160,000枚) 発行:昭和17年 月(枚数: 275,000枚)


ほ号:10センタボ(h51×106mm) ほ号:50センタボ(h58×120mm)
発行:昭和17年 月(枚数:1,079,000枚) 発行:昭和17年 月(枚数: 235,000枚)


ほ号:1ペソ(h68×140mm) ほ号:5ペソ(h68×160mm)
発行:昭和17年 月(枚数:16,925,000枚) 発行:昭和17年 月(枚数:7,092,000枚)


ほ号:10ペソ(h68×160mm)
    スタンプは数種あり
発行:昭和17年 月(枚数:9,478,000枚) 軍票の賠償要求のため、民間団体が所有者には預り証を渡し、軍票
にはゴム印を押して保管し、日本に補償を求めた
(賠償は実現せず)




*****    *****    *****    *****    *****

フィリピン方面 : 改造ほ号(別名:リサール券)

図柄に使用されている記念碑は、マニラ市内のルネタ公園にあるもので、日本の
「い号10銭券」の八紘一宇の塔(宮崎県)によく似ている。この記念碑は、19世紀
末にフィリピンの独立運動家として活躍した、ホセ・リサールを称えたものである。




改造ほ号:1ペソ(h68×140mm) 改造ほ号:5ペソ(h68×160mm)
発行:昭和17年 月  (枚数:  不明   発行:昭和17年 月  (枚数:  不明  


改造ほ号:10ペソ(h68×168mm) ほ号:100ペソ(h68×160mm)
発行:昭和17年 月  (枚数:  不明   発行:昭和17年 月  (枚数:  不明  


ほ号:500ペソ(h68×160mm) 現地刷:1000ペソ(h63×132mm)
発行:昭和17年 月  (枚数:  不明   発行:昭和17年 月  (枚数:  不明  





ビルマ方面軍票
(頭記号:B・・・BURMAの略

昭和17年1月20日、タイとビルマの国境を突破、同年3月8日ラングーンを
占領した、続いて同年5月末頃には、ビルマの大半の地域を手中に収めた。



へ号:1セント(h45×95mm) へ号:5セント(h48×100mm)
発行:昭和17年 月(枚数:5,300,000枚 発行:昭和17年 月(枚数:25,000,000枚


へ号:10セント(h51×106mm) へ号:1/4ルピー(h51×100mm)
発行:昭和17年 月(枚数:11,500,000枚 発行:昭和17年 月(枚数:48,700,000枚


へ号:1/2ルピー(h58×120mm) へ号:1ルピー(h67×140mm)
発行:昭和17年 月(枚数:29,990,000枚 発行:昭和17年 月(枚数:28,250,000枚


へ号:5ルピー(h72×150mm) へ号:10ルピー(h77×160mm)
発行:昭和17年 月(枚数:15,650,000枚 発行:昭和17年 月(枚数:13,410,000枚


へ号:100ルピー(h82×170mm)
発行:昭和17年 月  (枚数:  不明  





オセアニア方面軍票
(頭記号:O・・・OCEANIAの略


ビルマ、蘭領インドからソロモン諸島、マーシャル諸島までの広い範囲を占領した日本軍も、昭和
17年6月5日、ミッドウェー海戦での敗北。 同年8月7日、米軍のガダルカナル島えの反撃開始、
ついに、同年12月31日、大本営ガダルカナル島からの撤退を決定。  昭和18年9月30日の御
前会議で絶対防衛線をマリアナ、カロリン、西ニューギニアとした。昭和19年7月7日サイパン島
守備隊全滅。米軍は昭和19年10月20日、フィリピンレイテ島に、翌20年1月9日にルソン島上陸


と号:1/2シリング(h58×120mm) と号:1シリング(h67×140mm)
発行:昭和17年 月(枚数: 9,600,000枚 発行:昭和17年 月(枚数:10,400,000枚


と号:10シリング(h72×150mm) と号:1ポンド(h77×160mm)
発行:昭和17年 月(枚数:2,650,000枚 発行:昭和17年 月(枚数:3,220,000枚


参考文献:日本貨幣カタログ・2003(日本貨幣商協同組合)
       
日本紙幣(コレクター用)手引書:南部紙幣研究所
       昭和の歴史・小学館



日華事変軍票





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