自分がまだ高校生の頃のお話。
当時、まだ劇団にも入っていなかった頃なんですが、
某マンガに触発されてエキストラのバイトをしようととあるエキストラ事務所に所属しました。

何回か現場に行き、ある時「芸能人を騙してハメる」番組の仕掛人の仕事を斡旋して頂きました。
ターゲットはお名前に「笑」の文字が入っている落語家さん。
筋書きは、
○ターゲットさんにそっくりなスナックのママがいる。

○ターゲットさんが女装してお客さんを引っ掛けてみる。

○たちの悪いお客が来て女装がバレ、ターゲットが土下座。
といった流れ。

自分の役所は序盤で店に来たお客A。
ある程度の設定は頂いたものの、ほぼアドリブ。
同僚役のエキストラさんは自分より年上(大人)なんだけど、現場は初めての人達。
みな緊張しつつもノリノリで仕掛人を演じ、見事に成功〜、で撮影が終了。

しかしその後、当時の自分には理解不能な展開が待っていた。
「すみませ〜ん、照明の方向が悪くてターゲットさんの顔が暗かったので撮り直します〜」

エキストラ組は「???」

程なくスタートの声がかかり、土下座するターゲットさん。

「???」



作り手側は演出と言い視聴者はやらせと言う。
「それ」が何だか突き詰めるつもりは無いけれど、
それ以降この手の番組は面白いと思えなくなってしまった。


全部が全部そうではないかもしれないけれど、
少なくともそんな収録現場は実在してたとさ。

もう20年くらい前の昔話。