海外サイト『dailymail.co.uk』によると、ひどいうつ病や慢性的なストレスに侵されている人は、それが原因で脳が縮小しているという研究結果が発表されたのだそうです。
落ち込んだり強いストレスを感じたりすると、脳の新しい神経接続形成が妨害されて、脳が縮小するとのこと。この症状が起きることによって、特に影響を受けるのが、感情などの精神的な側面……。というかコレって、めちゃめちゃ悪循環になっちゃってますよね!?
大きなうつ病性障害を持つ患者は、脳神経を繋ぐ役割を果たす『シナプス』の働きを抑えてしまいやすく、これが脳の前頭葉を縮小させているのだそう。これは、うつ症状が大きいと記憶に障害を持ちやすい、という説をハッキリと裏付けています。
研究リーダーを務めたアメリカ・エール大学のRonald Duman博士曰く、「ストレスや落ち込みは、脳シナプスの損失に繋がります。そうすると、認識するなどの機能だけでなく、感情に関係する回路まで遮断されてしまうことがあるのです」とのこと。
またこれに関しては、逆のこともいえるよう。つまり、「ストレスや落ち込みが脳シナプスを損失させている」のではなく、「脳シナプスの損失がストレスや落ち込みを引き起こしている」可能性がある、ということです。
「シナプス接続を強化する新薬や行動療法さえあれば、わたしたちは今後、より効果的なうつ療法を行うことができます」と、Duman博士はコメントしています。
それにしても、落ち込んだりストレスを感じたりすると、脳が縮小するとは驚きです。しかも逆もあり得るって、そりゃ理論的にはそうなんだろうけど、これまたびっくり。人間の体って、想像以上にデリケートにできているのですね。
（文＝田端あんじ/写真=Pouch）
参考元:dailymail.co.uk（http://goo.gl/17gbU ）