経済鈍化でも原発400基計画ほかデタラメ経済のツケを払わされる
空気・水・放射能まで、いよいよ限界を超えた世界最悪の環境汚染のばら撒きが始まった
(SAPIO 2012年8月1・8日号掲載) 2012年8月23日(木)配信
三峡ダムは
「巨大な汚水肥えだめ」
水を巡っても周辺国に被害をまき散らしている。
ダムは全土に22万か所あり、そのうち2万か所以上がすでに決壊している。そのことの反省もなく、あちこちに新しいダムを建設している。最近ではミャンマー、ラオス、ベトナムの国境地帯にダムを建設したが、3国の下流域では、中国に水をせき止められ、水が落ちてこないため、農作ができなくなっている。
中国が誇る世界最大の三峡ダムは1994年に着工し、2009年に発電所等を含む全プロジェクトが完成。今年から全面稼働が始まった。発電量は原発15基分とされる。
しかし、すでに三峡ダム決壊の恐れを指摘する研究者がいる。土砂の堆積でダムの機能を果たさなくなる日は近いとも言われている。
ダム建設による深刻な水質汚染は日本にとっても重大な問題を引き起こしている。
三峡ダムの水没地、および周辺地域からの汚染物質や大量のゴミが流入し、長江流域、そして黄海の水質を悪化させて生態系まで狂わせているのだ。特に三峡ダムの上流にある重慶は人口3000万人超を抱え、環境施設が不十分なため工業・生活排水が垂れ流しの状況である。
リチウム電池や染料などの原材料、農薬もそのまま流される。またダムの上流では水洗トイレもないため糞尿も垂れ流しだ。異臭が漂い、赤や黄色など混濁したダムは「巨大な汚水の肥えだめ」と呼ばれているほどだ。
バックナンバー記事
- 成長率4%台へ急降下! ついに始まった「一輪車経済」崩壊が世界を奈落の底へ道連れにする (SAPIO 2012年8月20日(月))
- 野田首相は「リスク」と「デインジャー」を混同! それを許す国民を国際社会は「バカ」と見なす (SAPIO 2012年8月16日(木))
- 首相官邸前に集まった人々が突きつけたのは「物を考えない国民にはならない」という切実なNOである (SAPIO 2012年8月13日(月))
- イスラエル諜報機関「モサド」が世界最強のインテリジェンス組織であり続ける3つの理由 (SAPIO 2012年8月2日(木))