トップページ科学・医療ニュース一覧がん 退職や異動が3人に1人
ニュース詳細

がん 退職や異動が3人に1人
8月23日 4時18分

がんと診断された人のうち、勤めていた会社を辞めたり、別の部署に異動したりした人は、3人に1人に上ることが、厚生労働省の研究班のアンケート調査で分かりました。

調査は、ことし2月までの3か月間に、全国のがん患者を対象に、インターネットなどを通じて行ったもので、がんの治療と仕事について、20代から70代の男女427人から回答を得ました。
その結果、がんと診断されたときに勤めていた会社を辞めた人は23.6%、別の部署に異動した人は13.1%で、3人に1人は働き方に変化が生じていたことが分かりました。
退職や異動のいきさつは、「自分から希望」が52.2%だった一方で、「会社からの指示」も40%を占めていました。
また、全体のおよそ半数が「がんと診断される前より収入が減った」と答えていました。
自由記述欄には、「解雇が怖くて体調の悪い時にも働いている」など不安の声がつづられていた一方で、「社長の家族にがん患者がいたため、理解のある対応をしてもらえた」といった内容もあり、職場によって対応に差があることが浮き彫りになっています。
研究班の代表を務める獨協医科大学の高橋都准教授は、「がんになると働けないという誤解が根強くあると感じる。がんへの理解を深め、患者を支援する態勢をそれぞれの職場で作る必要がある」と話しています。

[関連ニュース]
このページの先頭へ