愛知県西尾市で1999年、同級生だった女子高校生(当時16)を殺害したとして、殺人などの罪により実刑判決を受けて服役した元少年(30)が、同県蒲郡市内で見ず知らずの女性に包丁を突きつけて引き倒し、けがをさせる事件を起こしていたことが蒲郡署への取材でわかった。同署は19日、元少年を銃刀法違反容疑で現行犯逮捕し、傷害容疑を加えて身柄を送検した。
元少年は99年8月、西尾市内で女子生徒が登校するのを待ち伏せし、刺殺したとして殺人などの罪に問われ、2000年5月に名古屋地裁岡崎支部で懲役5年以上10年以下の不定期刑を言い渡され、刑が確定した。判決によると、交際を断られたことを逆恨みして、ストーカー行為を繰り返していた。捜査関係者によると、元少年は数年前に出所後、蒲郡市内でアルバイトをしていたという。
蒲郡署の発表によると、元少年は今月19日正午すぎ、蒲郡市内で、コンサートを見に来ていた川崎市の女性(23)に「お前、俺の顔を見て気持ち悪いと言っただろう」と言いがかりをつけ、包丁を突きつけた。さらに女性を引き倒して引きずり、けがをさせた疑いがある。元少年は「日頃の生活に嫌気がさした。誰でもいいから人の人生をむちゃくちゃにしてやりたかった」と供述しているという。