CSS(スタイルシート)で指定できるフォント関連のプロパティは以下の通り。
プロパティ | 説明 | 書式 | 注釈 |
---|---|---|---|
font-style | 斜体 | font-style;キーワード; | 詳細はこちら |
font-variant | スモールキャップ | font-variant:キーワード; | 詳細はこちら |
font-weight | フォントの太さ | font-weight:キーワード; | 詳細はこちら |
font-size | フォントサイズ | font-size:「実数値+単位」または「%値」または「キーワード」; | 詳細はこちら |
line-hight | 行送りのスペース | line-hight:「実数値+単位」または「%値」または「キーワード」; | 詳細はこちら |
font-family | フォント名 | font-family:"フォント名","フォント名"……; | 詳細はこちら |
それでは、個々のプロパティについての値について見ていきましょう。
……と、いきたいのですが、ここは別にCSSの説明ページじゃないので(笑)、このページを作った趣旨を、先に述べたいと思います。
ところで皆さんはフォントの指定をする時にどうやって指定していますか?自分は面倒臭がり屋なのでこの「fontプロパティ」を使って、一括指定しています。
「fontプロパティ」を使った場合の指定項目は次のようになります。
font:font-style font-variant font-weight font-size/line-hight "font-family";
つまり
font:斜体+スモールキャップ+フォントの太さ+フォントサイズ+行送りのスペース+フォント名;
というふうに、一挙に6種類もの設定を行えるという、なんとも欲張りな……え?そんないっぺんに設定するのは逆に面倒臭いんじゃないかって?そこは、それ、実は属性の値の省略っていうのができまして。
省略っていっても、W3C(CSSのルールを作っているとこ)の定義では『font-size』と、『font-family』は必ず設定する事となっていまして、IEの場合は、この2つを省略しても、一応きちんと表示されるのですが、ネスケの場合は、どちらかの値を抜いてしまっただけで、「fontプロパティ」は無視されてしまいます。ってことは……
話が本筋から離れてしまいますが、皆さん、HPを作るときにNN4.xのフォントが小さいので困った事はありませんか?自分もいつもfont-sizeはだいたい0.8emで設定しているのですけど、これをデフォルトの設定でNN4.xで見ると、文字が米粒以下の大きさになってしまって、全然見れなくなってしまう。まぁ、emというのは相対的な値なので、ブラウザの方で文字サイズを大きくしてもらえば、それで済む事なんですが、なんだかちょっと気分が悪い。で、そこでこの「fontプロパティ」の設定で、わざと『font-size』の指定だけにしておくと、ネスケでは無視されるので、IEでは文字はいい感じで小さく表示され、NN4.xでは、そのままブラウザのデフォルトの値で表示されるわけです。
こういう使い方は本来のCSSの使い方ではないので、最近は自分も使っていませんが、一応、覚えておいて損はないと思います。というわけで、自分はいつも「fontプロパティ」を使っているというわけですね。
逆に言えば、「fontプロパティ」を使う時には、必ずフォントの種類を指定しなければならないわけです。それだけなら別に大した問題ではないのでしょうけど、OSで同じゴシック体だとしてもフォントの名称が変わる事、知ってました?
OSごとのフォント名が違うことについて、実はちゃんとCSSでは簡単な救済措置がとられています。それが「フォントファミリー名」です。「フォント名」との違いは、「フォント名」がそのままフォントの名前を表しているのに対し、「フォントファミリー名」は、良く似た特徴を持つフォントをカテゴリー分けしたキーワードだということです。以下にその一覧を書き記します。
フォントファミリー名 | 説明 | 書式 | 表示例 |
---|---|---|---|
serif | 明朝体やTimesなど | font-family:serif; | 明朝体やTimesなど |
sans-serif | ゴシック体やHelveticaなど | font-family:sans-serif; | ゴシック体やHelveticaなど |
cursive | 筆記体や草書体など | font-family:cursive; | 筆記体や草書体などABCD |
fantasy | 装飾的なフォント | font-family:fantasy; | 装飾的なフォントABCD |
monospace | 等幅のフォント | font-family:monospace; | 等幅のフォント | (注)NN4.xでは、serif,sans-serif,monospaceのみ有効で、[文字コードセット]が日本語になっていると、正常に動作しません。 フォント名は基本的に名前全体を引用符("’など)で囲うことになっていますが、フォントファミリー名では引用符で囲わないで下さい。 |
だだし……上の(注)にもあるように、一部ブラウザ―では対応していないこともあるので、基本的にはまず「フォント名」を指定してから、最終手段として「フォントファミリー名」を指定した方が無難なようです。というわけで、WindowsとMacOSでのデフォルトでインストールされるものの中から、よく似たフォントを抜き出してみると、「font-style」の値は、だいたい以下のような感じになると思われます。
MacOSでのフォント名 | Windowsでのフォント名 | 書式 | 表示結果 |
---|---|---|---|
平成角ゴシック | MS Pゴシック | font-family:"平成角ゴシック","MS Pゴシック"; | あいうアイウABCabc123 |
平成明朝 | MS P明朝 | font-family:"平成明朝","MS P明朝"; | あいうアイウABCabc123 |
Ari | Tahoma | font-family:"Ari","Tahoma"; | ABCabc123 |
Arial Black | Tahoma Bold | font-family:"Arial Black","Tahoma Bold"; | ABCabc123 |
Comic Sans MS | Comic Sans MS | font-family:"Comic Sans MS","Comic Sans MS"; | ABCabc123 |
Courier | Courier | font-family:"Courier"; | ABCabc123 |
Courier New | Courier New | font-family:"Courier New"; | ABCabc123 |
Impact | Impact | font-family:"Impact"; | ABCabc123 |
Times New Roman | Times New Roman | font-family:"Times New Roman"; | ABCabc123 |
Verdana | Verdana | font-family:"Verdana"; | ABCabc123 | (注)上のフォントはMacOS9と、Windows98でインストールされる標準フォントです。資料が古くてすみません…… 表示結果が分かりやすいように、1.5emで表示しています。 尚、当方にはMacがありませんので、MacOSでのチェックはできていません。悪しからず。 |
で、結局……自分が使いやすいようにまとめると、「fontプロパティ」は次のようにまとめられます。
●ゴシック体の場合
font:0.8em '平成角ゴシック','MS Pゴシック',sans-serif;
●明朝体の場合
font:0.8em '平成明朝','MS P明朝',serif;
あ〜、これが書きたかっただけなんで、後はオマケです。オマケ。しんどいなぁ。
キーワード | 説明 | 書式 | 表示結果 |
---|---|---|---|
normal | 標準のフォントを指定 | font-style:normal; | normal標準のフォントを指定 |
italic | イタリック体のフォントを指定 | font-style:italic; | italicイタリック体のフォントを指定 |
oblique | 斜体のフォントを指定 | font-style:oblique; | oblique斜体のフォントを指定 | (注)NN4.xでは、obliqueには対応していないので、italicを使うほうが無難。 |
キーワード | 説明 | 書式 | 表示結果 |
---|---|---|---|
normal | 標準のフォントを指定 | font-variant:normal; | normal標準のフォントを指定 |
small-caps | スモールキャップのフォントを指定 | font-variant:small-caps; | small-capsスモールキャップのフォントを指定 | スモールキャップとは、小文字が大文字を小さくしたようなフォントのこと。 |
キーワード | 説明 | 書式 | 表示結果 |
---|---|---|---|
bold | 太字(700と同じ太さ) | font-weight:bold; | 太字(700と同じ太さ) |
100〜900 | 100〜900の100単位で指定 | font-weight:900; | 100〜900の100単位で指定 |
normal | 標準の太さのフォント(400と同じ太さ) | font-weight:normal; | 標準の太さのフォント(400と同じ太さ) |
bolder | 1段階太くなる | font-weight:bolder; | 1段階太くなる |
lighter | 1段階細くなる | font-weight:lighter; | 1段階細くなる |
数値またはキーワード | 説明 | 書式 | 表示結果 |
---|---|---|---|
1.5em | 行間を1.5emにする | line-hight:1.5em; | 行間を 1.5emにする |
180% | 行間を180%にする | line-hight:180%; | 行間を 180%にする |
normal | ブラウザが適切な高さを設定 | line-hight:normal; | ブラウザが 適切な高さを設定 |
インライン、ブロック両方に指定できる |