「大学生による大津市教育長襲撃事件」について

最後になりますが、先日15日に起きました「大学生による大津市教育長襲撃事件」についてですが、我々遺族は大変悲しく思っております
事件を起こされた大学生にも何らかの痛烈な思いが今回の息子の事件に対してあったのだという事は分りますが、それを暴力に訴えても何の解決にも至らないと考えます。
息子もいじめという暴力に遭ってました。しかしその報復として私どもも暴力で訴えた場合、それは解決になるのでしょうか?私自身アンケートを渡され、息子に対する「いじめの暴力」の存在を知った時、確かに相手を殴ってやりたい衝動に駆られました。しかしそういった行動に出た場合に息子は喜ぶのだろうかと必死に考えました。暴力に訴えていた場合には恐らく今回の「いじめ」の問題や「学校や教育委員会の現状や隠ぺい体質」の問題がここまで明るみにされることは無く、息子の「死」の意味は犬死にとして捉えられるだけのものになっていたと思います。
私どもの起こしている裁判に共感して応援して下さるのはとても嬉しい事です。しかしながら暴力に訴えることだけは決して行わないでください。息子の本望ではありません。
今回の問題に対する意見として、皆様方のお住まいの地域の学校や教育委員会、市や県に対して再度見直しを図っていただくという訴えや行動を起こしていただければ、真の解決に結びついていくものと考えております。

再度申し上げますが、今となっては私どもだけの裁判とは考えておりません。今は一人で戦っているのではなく、ご支援頂いている皆様方と共に戦っていると感じております。
日本全国の学校が、世界中で一番安心で安全な場所であり、いじめの無い、子供が子供時代にしっかりと心と体を成長させえられる場所になるように、私どもも裁判を進めていきます。
皆様方におかれましても、引き続きご支援、ご協力をいただければ幸いです。
何卒宜しくお願い申し上げます。

遺族の父親より