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【大リーグ】

青木、メジャー通算100安打 20打席ぶり安打で到達

2012年8月22日 紙面から

◇ブルワーズ9−5カブス

 ブルワーズの青木宣親外野手(30)は20日(日本時間21日)、地元ミルウォーキーでのカブス戦に1番右翼で先発出場。1回の第1打席に左前安打を放ち、20打席、出場6試合ぶりの快音で今季通算100安打に到達した。これで必要以上の力が抜けた青木は3安打1打点。チームは5回に一挙8得点の猛攻で試合をひっくり返し、プロ9年目のマーク・ロジャーズ投手(26)にメジャー初勝利をプレゼントした。

 期せずして入り込んだ“無我の境地”が好結果を生んだ。1回の第1打席。青木はカウント2−1でタイムを要求したが、投手が既に投球動作に入っていたとして認められず、投球もストライク。追い込まれ、打席で思わず“マジかよ”という表情を見せた。

 だが、災い転じて福となす。怒りのおかげで余計なことを考えずに直後の外角シンカーを捉えると、打球は左前へ。20打席(16打数)ぶりの快音でメジャー100安打を達成し、ベンチに戻るとレネキー監督と笑顔で拳を合わせた。357打数での到達は4年かかって2005年に通算100安打を記録した田口壮外野手(カージナルス)と並ぶ日本人6番目のスピード達成だった。

 「久しぶりだったし、うれしい。いつか打てると思っていても長く感じた」。共同電などによれば、青木は安堵(あんど)の表情で、「今年は規定打席自体が無理だと思っていたし、100本打てたのは早かったのかなと思う」と、しみじみと語った。

 きっと本音だろう。オフにポスティング(入札)でブ軍が入団交渉権を落札したが、契約前に渡米させられ、首脳陣に練習を披露する“トライアウト”を強いられた。2年契約にこぎつけるも、当初は控え。代打や守備固めの途中出場で力を発揮し、ようやく5月半ばからレギュラーに定着しただけに、感慨深い一打だったはずだ。

 この日は「初回の1本が気持ちを楽にさせてくれた」と語った通り、5回にも試合を振りだしに戻す深い中犠飛で1打点。6回は左前へ、8回は中前へ運ぶ“猛打賞”。つきものが落ちたように打ちまくった。

 とはいえ、喜びに浸るつもりはない。「(先発で)使われている以上は、もっと成績を残したい。満足はできない」。打率2割8分3厘。イチロー以来、日本人2人目の「メジャー新人で3割」に向け、ひた走る。

 

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