グランプリ２人選出１０年ぶり　国民的美少女コンテスト

　大手芸能プロダクション「オスカープロモーション」が主催する「第１３回全日本国民的美少女コンテスト」の本選が２１日、東京・台場のホテルグランパシフィック　ＬＥ　ＤＡＩＢＡで開かれた。総応募数１０万２５６４通の中から選ばれたファイナリスト２１人が演技や歌の最終審査に臨み、福岡県出身の高校１年生、吉本実憂さん（１５）と、新潟県出身の中学１年生、小澤奈々花さん（１３）がグランプリを受賞した。グランプリの２人同時受賞は、２００２年の阪田瑞穗＆渋谷飛鳥以来１０年ぶり２度目となる。

　１９８７年の開始から２５周年を迎えた全日本国民的美少女コンテストは、米倉涼子（３７）や上戸彩（２６）、武井咲（１８）らを輩出した日本最大級のオーディション。３年ぶりの開催となる今年は、全国から優秀な人材が集結したため、最終審査は難航。その結果、吉本さんと小澤さんの２人がグランプリを分け合った。

　「まだ実感がわかなくて…。応援してくださった家族や友達のおかげだと思います」。吉本さんは受賞の感想を問われると、いまだに信じられない様子で涙を必死にこらえていた。

　大きな瞳が特徴的で、目力はあるものの、緊張すると目線が上になり、声が小さくなることが課題だった。その弱点を克服すべく、夏休み期間中も猛特訓。この日も緊張を抑えることができなかったが、自然な演技を見せることができた。

　特技は地元の福岡で小学生から習っている小倉祇園太鼓。現在は高校の部活動で続けているという。「上戸彩さんや剛力彩芽さん、武井咲さんのように、どんな役でもすごく美しい女優になりたい」。福岡の元気印は声を弾ませながら飛躍を誓った。

　一方、ファイナリスト２１人の中で最後の出番となった小澤さんは、特技のチアダンスで培ったパワフルな声でいきものがかりの「気まぐれロマンティック」を振り付けとともに披露。続く「駅の改札での父親と娘の会話」をテーマにした演技審査では、「ひどーい」というセリフの場面で、父親役の宮川一朗太（４６）をふざけて突き飛ばす熱演を見せた。

　「夢の夢だったので、うれしかったという気持ちと、両親や友達に『応援してくれてありがとう』という気持ちでいっぱいです」と小澤さん。「自分にしかできない笑顔があると思う。それを見てもらえてうれしかったです」と満足そうだった。

　第一目標はモデル。「石川亜沙美さんやヨンアさんにあこがれています。今日、（審査員の）ヨンアさんに握手してもらったんですが、（うれしくて）目が飛び出そうになりました」と興奮冷めやらぬ様子で語った。

　１０万人の頂点に立った２人の新星は今後、学業とレッスンを両立させながら、輝かしい未来へと羽ばたいていく。

　審査員特別賞は、本選出場者２１人中でもっとも背が小さい１４０センチの井頭愛海さん（１２）と、ショートカットに凜（りん）とした顔立ちがよく似合う尾碕真花さん（１２）が選ばれた。尾碕さんは「みんなからあこがれられるような活動をしていきたい」と涙をこらえながら語った。

　演技部門賞には２人が選ばれた。趣味は読書という白鳥羽純さん（１３）は「応援してくれたお母さんと友達に感謝しています」。山木コハルさん（１３）は目標の女優を聞かれると、「忽那汐里さん、大竹しのぶさん、夏木マリさん」と中学２年とは思えない大人びた答えで会場を驚かせた。

　音楽部門賞は、絢香の「Ｉ　ｂｅｌｉｅｖｅ」を伸びやかな声で披露した末永真唯さん（１４）。名前を呼ばれた瞬間から涙を流し、「頑張って練習したので、賞をとれてよかったです」とキュートなえくぼが印象的な笑顔を浮かべた。

　モデル部門賞を受賞したのは、先輩・忽那汐里（１９）と同じ豪州出身の若山あやのさん（１４）。現在もゴールドコースト在住だ。ファイナリスト２１人の中で最高の１６６センチの高身長が武器。将来は「ダンスが得意なので、ダンスが出てくるドラマや舞台をやってみたい」と話した。

　ハキハキした元気いっぱいの自己紹介で注目を集め、グラビア賞を受賞した籠谷さくらさん（１２）は、「まさか自分が…」とびっくり。原幹恵（２５）からたすきをかけられると大粒の涙をこぼし、「グラビア賞を受賞したので、海とか行ってみたいです」と初々しくはにかんだ。

　オスカープロモーション公式サイトなどの一般投票で選ばれるマルチメディア賞には、黒のロングヘアが印象的な上水口萌乃香さん（１３）が輝いた。「たくさんの方の応援のおかげです」と真っ白な歯を見せてニカッ。「自分なりに一生懸命活動して、みんなに知ってもらえたらと思います」と芸能界への夢をふくらませた。