中国:反日デモのニュース抑制を指示 共産党宣伝部
毎日新聞 2012年08月22日 01時19分(最終更新 08月22日 02時17分)
【上海・隅俊之】中国メディアを管轄する共産党宣伝部は、尖閣諸島(中国名・釣魚島)問題をめぐる反日デモのニュースは国営新華社通信の記事だけを使い、大きく扱わないよう国内メディアに指示した。指導部の世代交代が進む秋の党大会を前に、デモが多発して社会が不安定になるのを避ける狙いがあるとみられる。21日付の香港紙・明報が報じた。
19日に20都市以上で起きた反日デモについて、20日付の中国各紙で1面で報じたところはほとんどなかった。広東省深センなどで日本車が壊された写真も使われなかった。逆に、同じ日の日本人による尖閣諸島上陸のニュースは、中国外務省が強く抗議したことに重点を置いて1面などで報道した。
中国メディア関係者は明報に対し、「取材はしたが、宣伝部から(反日デモの問題は)大きく扱わないよう指示があった」と語った。