大津市の沢村憲次教育長(65)が15日、男子大学生(19)=殺人未遂容疑で逮捕=に襲撃された事件で、昨年10月に自殺した市立中学2年の男子生徒(当時13)の父が21日、「暴力に訴えても何も解決しない」と訴えるメッセージを公表した。代理人の弁護士が開設した支援ホームページに掲載された。
男子生徒の父は冒頭、今回の襲撃事件を「大変悲しく思う」とし、「大学生にも何らかの痛烈な思いがあったことはわかるが、暴力に訴えても何の解決にも至らない」とした。
さらに、「息子に対するいじめを知ったとき、相手を殴ってやりたい衝動に駆られた」としつつ、「しかしそういった行動に出た場合に息子は喜ぶだろうかと必死に考えた」と心情を吐露。そのうえで「暴力に訴えることだけは決して行わないでください。息子の本望ではありません」とつづった。
大津署によると、大学生は「大津市の中学生のいじめ自殺問題に関し、教育長が真実を隠していると思い、許せなかった」と供述しているという。
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自殺した男子生徒の父が公表したメッセージは次の通り。
先日15日に起きました「大学生による大津市教育長襲撃事件」についてですが、我々遺族は大変悲しく思っております。
事件を起こされた大学生にも何らかの痛烈な思いが今回の息子の事件に対してあったのだという事は分かりますが、それを暴力に訴えても何の解決にも至らないと考えます。
息子もいじめという暴力に遭(あ)ってました。しかしその報復として私どもも暴力で訴えた場合、それは解決になるのでしょうか? 私自身アンケートを渡され、息子に対する「いじめの暴力」の存在を知った時、確かに相手を殴ってやりたい衝動に駆られました。しかしそういった行動に出た場合に息子は喜ぶのだろうかと必死に考えました。暴力に訴えていた場合には恐らく今回の「いじめ」の問題や「学校や教育委員会の現状や隠ぺい体質」の問題がここまで明るみにされることは無く、息子の「死」の意味は犬死にとして捉えられるだけのものになっていたと思います。
私どもの起こしている裁判に共感して応援して下さるのはとても嬉(うれ)しい事です。しかしながら暴力に訴えることだけは決して行わないでください。息子の本望ではありません。
今回の問題に対する意見として、皆様方のお住まいの地域の学校や教育委員会、市や県に対して再度見直しを図っていただくという訴えや行動を起こしていただければ、真の解決に結びついていくものと考えております。
再度申し上げますが、今となっては私どもだけの裁判とは考えておりません。今は一人で戦っているのではなく、ご支援頂いている皆様方と共に戦っていると感じております。
日本全国の学校が、世界中で一番安心で安全な場所であり、いじめの無い、子供が子供時代にしっかりと心と体を成長させえられる場所になるように、私どもも裁判を進めていきます。
皆様方におかれましても、引き続きご支援、ご協力をいただければ幸いです。
何卒(なにとぞ)宜(よろ)しくお願い申し上げます。