★光跡
☆印は下に別追記 ☆は特撮用語辞典参照
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ウルトラマンスーツ研究所
本来は時期的な変化なので、1-A・1-Bとか書く方がいいのですが、あまりにABCタイプが有名なので
A-1・A-2と記していますけども、〇-1・〇-2は、ほぼ同時期に造られています。
Aタイプだけは☆ラテックスなので、特に水の撮影後で,変形していますので
イラストの様子が全ての時点では、当てはまりませんが、個体の特徴を主に書いたモノとして了承ください。
また、赤い(朱)ベースに銀が塗られて居る為に、基本的には修正で銀の面積が増えても
赤は増えない方向で、当時のスーツ修理を見て下さい。
*黒ベースと言うのはスーツの素材の大元なので(車で言う鉄板)元の色とはしません。
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A-1
図A1
図A2
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A-1 A-1・2タイプ は、デザイン的には横顔が、後頭部も含めて最も美しく
B・Cタイプは正面的な、お面のようなマスクになって行きます。
素材や造型は別にすれば、360度から見るとデザイン的には、この時点が一番完成されています。
違いと特徴
耳にある電飾スイッチは、まだ中ではなく、耳の後側(の外)にあります。
A-1は右後(片側)にしかありません。図A2右
目はA-2よりやや大きくしっかり着いています。
耳の後ろにある模様の、銀のアールも綺麗で、一番ベースとなった存在なのでA-1にしました。
スーツアクターの、古谷さんの右腕の太さからも、人間は左右対称では無い(厳密に)事からも
右側肩上の銀部分が、正面から見ると、急なアールで帳尻を合わせた感じになっています。図A1参照
右頬に、口からのシワがありヒゲのようにも見えるのもA-1のマスクの特徴です。図A2下
原因は、略NGの口を開閉ギミックから発生したスジで、ラテックスの変形からシワのように見えます。
*このシワは楳図かずおさんの漫画では、そのままデザインのラインとして書かれています。(^^;
図A3
CタイマーもA-1は、青部分山形で高く、銀部分が多い為に前からはA-2より小さく見えます。図A3参照
ウルトラマンの口
当初は、、ゴジラのような必殺技を口から出すシルバーヨード*↓解説武器としても考慮されていたのと
M78星雲人として、台詞がある事から開閉のギミックが考えられましたが
ラテックスの口の部分に穴を空け、Sアクターのアゴの開閉にピッタリさせた、連動ギミックで
開閉を試みたようですが、実際にはSアクターが大きく開いても、少しだけ動く程度なので
口から上の頭部が上(後方に仰け反る感じ)に、動く感じになってしまったホールド不足も原因だったようで
台詞としても、開く・閉まるのセルアニメのような2パターンだとしても、それをアフレコで ☆リップシンクさせるのは大変困難な為に、日本語は1話など特別に口の動きと関係なく喋るに留まります。
*逆に格闘などでの気合や合図で、叫んだりする事で開閉してしまってるカットもあります。
ラテックスからFRPへ
ピープロ☆からは、高山良策さんがウルトラ怪獣の造型をしてるのもあって
マグマ大使の方は、初めて着ぐるみにラテックスを使用した事でも有名な
大橋史典*↓解説さんが立上げ時にはスーツ他を制作しています。
そのマグマ大使は、台詞が多くあって、逆にリップシンクどころではないので 七色仮面などと同じくFRP☆で作ったマスクに、口パクなしでの台詞を入れる方式割り切ります。
ウルトラのスタッフも素晴らしいと言う程、シャープな顔立ちのFRPマスクは ロケット人間のマグマにマッチした、質感を画面に出していて 日本語からシュワッチに代表される宇宙人語にした事もあって
ウルトラマンも、Bタイプからは、口はオミットしFRPマスクに変更していきます。
引退後少しの間、赤(真っ赤)にベタベタに塗られスチールで活躍します。
このA-1のスーツが、後に最終回ではゾフィのボディ部分になります。
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A-2
図A4


図A5
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A-2 違いと特徴
A-2は、耳のスイッチは左後(★4)にしかなく、横から見ると目がA-1より細くて角度も上向きです。
目のパーツの方が、ラテックスより硬い為に、A-2の目の上はハッキリ中側からの取り付け部品の エッジが徐々に
表に見えて来て、目に枠がハッキリあるように見えます。
*コレも漫画や当時のイラストなどにしっかり書かれているものが多く、本撮影終了後に朱色部分を 真っ赤に塗られたて、スチール用に改修された状態ではデザイン的に二重かと思うほどです。
ここまた、股間部分を覆うような繋ぎ目もA-1と型が違います。
★2 ★(★3左がA-1・右A-2) ★4
ウルトラマンのスーツの弱点は、膝や肘に負担がかかり、亀裂や穴が空く事が一番ダメージです。
人間の腕は肩の関節が、位置的に斜め前に着いて居るので、この時代のウエットスーツは平らに置くと
体も腕もペタッと平らに置けるような肩部分の繋ぎ方なので、腕を真下や後方にすると 脇の下や後方★2が出っ張ってしまします。特にA-2は大きくトガッテル事があるスーツです(^^;
この肩の部分も、B>Cタイプへと進化する中で、改善されて行きますが、Cタイプでは逆に
登場してすぐ、右後に亀裂が入り穴が空いてしまい、とても負荷がかかる場所なのが解ります。
改良はウルトラセブンまで待たないといけませんが、あきらめずA〜Cでも進化・試行錯誤した光跡は
その後の、ウルトラマンスーツの進歩を見ると無駄では無いのが解ります。
肩の部分★3も、右腕付け根部分がA-2は隙間が目立ちます。A-1のように自然なアールに見せる為に
銀部分の上方にかけて広くペイントしてあります。
*この部分や、耳の後ろのラインの粗さからも、大元のベースはA-1と判断し A-1の個体を光跡では「1」とします。
また、この右肩の部分の違いが、そのまま残っているのでA-2がニセウルトラマンに 使用されてるのが解ります。
黒耳のウルトラマン★4
Aタイプは、手術用手袋自体(全体)や、その手首の繋ぎ目に巻いたテープも塗装していたので
ウルトラマンが初期の撮影会などで、耳の中が黒いのが存在するのは 手・足首のテープをしていないので、まだ、耳の中のスポンジも、元の黒のままだった為です。
*英二さんと話してたり、バルタンに手を挟まれてるなどの撮影会のスチールに見られます。
その後A-1の耳は、右がふさがれ左は半分前がふさがれます。
*ギャンゴの回など水を使う回は、水を防ぐ為に耳の中に横位置に詰め物が入っている時もあります。
A-2は、後頭部の耳の後ろの銀もA-1よりも直線的で、曲線と言えないくらい。図A5参照
口の部分は、左に縦のシワが目立ちます。 A-1・2共に、左のアゴ(エラ・耳の下のライン)が角張って見えます。 特にA-2は角度によっては、エラが張ってるように見えますけども Sアクターのアゴ(エラ)の形状が、人間はマスクのようにシンメトリーでは無いので 左の方がセンターよりも、マスクに接してしまってる為です。 *古谷さんが左が大きいのではなく、マンの真中が人間よりセンターすぎる意味。 怪獣無法地帯近辺からA-1右頬にシワが出来た為か?ボディの痛みも激しいので
アクションをA-1に、A-2をアップ用に使用するように、意識的してる部分がありますが・・・ けっきょく、脱着の手間や時間からも、あまり上手く別けれなかったようです。
*ウルトラセブンでも、スーツの用途での使い分けは少し試みてますが確立はされていません。
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Aタイプ・口開閉ギミック

図A6

図A7
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ウルトラマンの口 デザイン的には、唇(図A6の緑部分)とその下に2本の線があるだけです。
それが、後に図A6右の赤線のスジが発生し、口の輪郭のように形として造られるようになり 笑っているように見える事になります。
*また、セブンのデザイン画のでは台詞と共に動かすギミックを考慮しているので、口の部分全体が 頬の高さより低いように書かれているので、それが図A6の赤ラインと同じ解釈になってしまいます。
唇の下の2本線は、本来ストレートでアゴのラインに消えます。
ティガやメビウスの口は、このAタイプの口を理解しないとデザイン出来ない口です。
マスクの構造・ギミック AタイプマスクはベースにFRP(図A7の左側・未塗装)があり、その上にラテックスが貼られています。
口の開閉は、耳のやや下部分を起点にして可動するFRPの別パーツ(アゴ)がありました。
図A7の緑部分の空いてる所が、ラテックスゴムの収縮で開閉を行なう予定でしたが
開く方は、かなり大きくSアクターがアゴを下げた場合は口が開いて見えましたけども
閉じる方は、ラテックスが元の状態に戻らなくなって行きって>だんだん伸びてしまって
表面上緑部分に、シワが発生してしまいます。
ただ、このギミックがあった為に口の輪郭がエラー的なシワから産まれる事になり ウルトラマンの口としてセブン〜A〜タロウ、レオ〜と、長くデザイン的に使われる事になります。
顔のセンターフィン(トサカ)も、口に近い低い所はシッカリ詰っていて、変形しにくいのですが
頭の上方向の高いフィンになると、FRPとの接着から遠くて板など入っていないので
変形しやすく、スーツの着脱時の圧力と癖で軽いS字状態に曲ってしまいます。
目のクリアパーツも、中のFRPの上に表面に見える以上の余白部分で接着しているので
ラテックスが負けて目に周りにもう1つ、その余白の外輪郭が浮き出てきてしまいます。
浮き出た後も、パテなどで補修をしている部分なので、話数やシーンでも目の周辺に違いがあります。
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NG01・試作

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NG01 最初の黒いウエットスーツに、赤と銀で塗装した試作スーツ。
まだ胸の段差(胸板)もなくて、後頭部のヒレや背中のチャック隠し背びれもありません。
また、股間の部分が、前と後ろ共に大きく歪みが生じるのでNG01-2で改良されます。
つま先は、左はこの頃から上向きで、右は前方に尖った感じに分かれていて 後々のAタイプでも同じ形のままでした。 さらにセットの平台に釘が上向きに使用されてるのを 踏み抜いてしまってからは、多少のゴム板が底に着けられ、先端にもゴムの突起が着けられます。 *試着時は左のみ足首にテープを巻いています。
カラータイマーの無い赤い胸部の矢がモチーフの模様も、溝落ちまであって とても綺麗な模様です。
マスク部分・このマスクは本スーツのAタイプ1に移植されますが
まだ、目は覗き穴がなくて、目のパーツが貼ってあるだけなので 位置もAタイプより、だうぶ上に着いています。>古谷さんの目の位置に空けられパーツも移動。
すぐに、右耳の前面上に大きなスジが入りますが、比較的(口の左側の縦シワが少ない)
綺麗なマスクです。
*元々NG時から左半分が綺麗で、右は粗い感じはトータルタイプA全体にあります。
後頭部は、首から下を合わせて(首を)ピッチリ作ったので しっかり、中まで被れていないので仮面の目的には上を向いてるように見えますが 中では、正面を向いてるそうです。
後にA-1になると、右耳の下から口まで、開閉ギミックのラインがハッキリ出てきて
試着時から、若干あるセンターフィンの上部のヨレも大きくなって行きます。
耳の形は、全てのAタイプがラテックスの変形以外にも
口の開閉ギミック(耳の下)や、スイッチの装着、防水加工など段階を経て変化しています。
初期の撮影で、角の無いネロンガとバルタンと科学センターセットで
目の穴が無いウルトラマンとして映ってるのが、このマスクなので
タイプA1のウルトラマンに移植されているのが解ります。
この時点で、本スーツタイプA1(マスク以外・体)になっていますから
NG02は凄く短い(まったくダメだった)のも解ります。
また、ネロンガの本編で電撃光線の合成カットで胸を張るウルトラマンは
この目の覗き穴の無い時の撮影カットを素材にしています。
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NG02-1

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NG02-1
赤と銀の2種のウエットスーツを、模様のラインで繋ぎ合わせて制作された02号試作スーツです。
*一部細い部分は塗装で書いてある。
ただ、動きで引っ張られる部分の接着(接合)が負けてしまいパカッと開いてしまう為に
格闘には使えずNG。
少しの間スチールに使用され、マスク(首上)はAタイプA-2本に移植されます。
グリーンモンスのビルセット(アントラーの写真でも有名)に
立つ写真などでも、脇の下の赤と銀が剥れて、肘は逆に喰い込んでいるなど
収縮に難があり、模様で2色接合する方式自体を断念。以後のウルトラマンは
全て赤ベースに銀を塗装する方式になります。
Aの1-2も、赤に銀を塗る為に形から黒い目安の線を引いた部分が残っている箇所があるので
混同してしまうかもですが、黒い線が隙間に覗くようなモノとは異なります。
進歩としては、NG01に無い胸板の段差と、股間も縫い合わせで喰い込みが無くなります。
ただ、胸の赤い模様が、段差の為(分量)にNG01-1より上に上がってしまいます。
その為にデザイン的には、腹部の銀部分が広くなってしまい
このスーツから着く、カラータイマーの下の部分の模様もスーツの繋ぎ以外に
塗装でラインが修正されています。*模様の型紙はNG01-1と同じ。
首の部分 NG01-02共に、Sアクターにピッタリすぎて脱着が困難でした。
その為に、後頭部のチャックも閉まり難いので首に余裕を持たせる(長く)ように 本スーツから改良されます。 またチャック隠しの背ビレも着きます。
マスク・口の左側に縦にシワが目立つのが特徴なマスクです。
左の耳の前面にも、シワ(段々)があるのが特徴で、右耳は凹んでいます。 最初に目の覗き穴をドリルで空けたのも、このマスクでSアクターの目との位置も あまり合って無かったようで、目のパーツごと修正されます。
本スーツAタイプのA-2時には、左耳にスイッチが着いてシワが目立たなくなり
右耳の凹みも修されます。
唇下のラインも、A-1マスクは縦の直線2本で、A-2はその2本線下が少し内側に入る ホームベースの形をしています。 それもNG時期はエッジが鋭く本撮影のA-2になると やや丸みを帯びてきますが、意識して見ると解ると思います。 レッドキングの首を右手でフックして、カメラ目線のウルトラマンがこのマスクです。
■NG02-2
スチールに赤が塗られたりして少し登場するも 02-1のNG理由である接合が弱い事から
マスクは本スーツタイプA-2に移されます。
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カラータイマーの赤と青

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カラータイマーの交換は、ユニット事行なわれる事が多かったそうで、ヒートプレスのドーム部分の中に
照明用カラーフィルム(青はB3・B5)を入れ、懐中電灯の反射板の着いたベースに
3つの爪と1つのネジ穴のある大きい爪計4つで固定されていました。*Bタイプからは2箇所に。
*透明ドーム内側には透明のゴム系ボンドで複数の点模様が造ってあり、フレーム(銀)は塗装です。
ベースとスーツは、分解図で黄色く書いた針金を(実際は黄色くはない)スーツ内部の同型の
ベース板に4箇所で固定していて、中の針金を解けば外せました。
*タコ糸を針金の代わりに使用してた事もあるそうです。
タイマーのコードはプラマイどっちでも、よかったようで(^^; 消燈時に暗いスタジオでも
ユニットの色が解るように、2本出てるコードの色は点灯色に統一されていました。
カラータイマーのスイッチは、タイプAの時は耳の後ろには無く(耳の後は1つで目のみ)
初期は、外にスイッチは無くて内部すぐの所にあったそうですが、半身脱いでタイマーユニットを
交換する時に、汗や水などに放電しない為と節約の為にBからスイッチを着けるようになったそうです
演じた古谷さんに電池(両脇)は重くて動き難いかったか聞くと、それはまったく無かったそうです。
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B-1
図B1
図B2
耳の後ろの曲線が綺麗なアール。 |
B-1 FRP☆のマスクに、筋肉の詰め物、足先が反ってとがったのがB-1・2タイプの特徴です。
中のウレタンの肉厚と、スーツ素材の量(皮膚的な?)に差があるので、胸の下に近い腹部に タルミが出来て、横にシワが多くなってしまっています。 その為に、Cタイマー下の赤い模様の先端がほとんど見えないのもB-1・2タイプの特徴です。
★4
Bタイプはブーツも特徴も有名ですが、つま先はバルタン星人のモノとか、カカトのヒレ?★4は
切り忘れたなどの説もありますが、バルタンは前方向で尖ってるだけで明らかに違いますし
カカトも、背中のヒレの延長的なデザインとして、宇宙人らしくとの試みでBになってからですが
造型されたもので、成田さんの原画には、ベムラーからレッドマン時期にも、カカトにヒレが
ちゃんと書かれているものがあります。*青い模様のタイプや、口が人間の口の段階時など。
マスク 横からだと口ばしのようにとがった感じで(図B2)頬に 斜めに走る線が(*Aタイプギミック跡)照明で浮かぶ事があります。
*Aのラテックス型をBのFRP型ベースにした為。
B-2との違いは、マスクの頬のラインやセンターのトサカラ、目の覗き穴の形(大きさ)などでも
解りますが、耳の後ろの銀部分図B2が耳の下部分までの短い綺麗なアールな曲線なのがB-1です。
B-2はもっと、耳の下と言うよりからアゴの方まで、銀があり
直線的で綺麗なアールではありません。図B4
その耳の後の綺麗なアールと、頬のライン跡から、やや先に制作されたのがB-1としています。
マスク自体は、スーツに対して左寄りに付いています。 コレもAタイプのマスクの左が SアクターにタイトなのをSアクターに合わせた為に、今度はウルトラマンのスーツ側で マスクが左に寄ったように見えるのが原因です。
カラータイマーの固定は、Aタイプのような4箇所から>2箇所になります。
コレは青>赤のチェンジが、パーツ丸ごと交換移行して行く改良と共に少し変化していきます。
胸の筋肉も手伝って取り付け金具も見立たなくなっています。
その後Cタイマーは平成でも改良されて、形や性能共に変化していますが
初代マンのCタイマーはドキドキしましたが、その後は特にデザイン的なポイントのような印象で
話や設定との関連も薄く感じられるのが残念です。
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B-2

図B3
綺麗な左足と股間の関係。
★5
まだアルカリ電池などは無かった時代 タイマーやマスクに、B-1が急遽制作された 跡が見えます。
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スーツの工夫
Bタイプは左足だけが綺麗です、コレはAタイプの股間の繋ぎ目を変更していて
キックなどの足上げにも対応出来るように、Sアクターの右足が左より太いので
右の太い方を継ぎ足して、Aタイプ時の股間部分の繋ぎ目を無くして居る為です。
全てのスーツに言えますが、腕や足は太さが違うので、どどちらかを足すか、どちらかを削るかして サイズ(太さ)を合わせています。
デザイン的には、キャラは左右対称でも、人間利き腕や利き足が発達しているのが良く解ります。
それだけ撮影用は、Sアクターオンリーに寸法合わせをして造られていて 動きやバッテリー位置など、さまざまな工夫が在ります。
手袋もAタイプのような繋ぎ目にテーピングして塗装するのを止めて Bタイプはスーツの袖の上に被せるのを基本にしています。
手袋の素材もAタイプとは違う素材に変更され、少し厚みがあります。
*指先の感覚まで伝わるような手術用手袋でしたが、怪獣のラテックスでも塗装が重なった部分や
FRPのパーツ部分、骨組みなどに、チョップ攻撃したウルトラマンの方が痛いくて すぐに破けてしまい大量に消費する事からも、多少厚い特注手袋に変更されます。(^^;
初めから色も銀のモノを使用しています。ブーツは継続してテーピングしています。
*タイプAは透明タイプに銀を吹いています。>ベージュに見えるのは古谷さんの皮膚が透けている為。
図B4 *耳の後ろが直線的で銀の部分が下まで長い。
マスク B-2は凄く綺麗な丸いマスクで、上腕の筋肉(詰めモノ)も、B-1より少し多く逞しい印象です。
Bタイプからは、目とカラータイマーのスイッチは耳の中にそれぞれ分けて着けられます。
これは電池の消耗が激しく(待ちやテストが長いのもあり)Cタイマーが映らないなど、別々に切れる方が
節約になる為だそうで、Cタイマーの点滅が(まだ)手動も使うので回線も別な方が都合がよかった。
基本的には上げるとONで、左が目だったようですけどもメンテ時で入れ替わってる事もあったようです。
カラータイマーの装着も、B-1よりやや(体の模様を基準にして)下に着いています。図B3
さらにB-1は、タイマーの止めネジの位置が真下ではなく、斜めに在りタイマー本体上部が
ボディに喰いこんだような形で、B-2は、ちゃんと綺麗に真下にネジ★5があります。
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C
図C1
図C2
★8
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C Cタイプは、ラスト9話だけの登場です。 スーツの繋ぎや筋肉の詰め物などが かなり煮詰まり完成されてきたスーツで、全体のバランスも美しいウルトラマンです。
筋肉の表現は、歴代ウルトラマンでもトップと言える程よく出来て見えます。
胸はもちろんですが、特に脇腹の肉(ウレタンの詰め物)は良く出来ていて 内臓された電池も解り難く、ピップも詰モノがあり格闘にも配慮しています。
Bタイプ時の胸筋下のシワが改善されたのも、実は筋肉以上にスーツを綺麗に見せています。
さらに首から上の赤は、ボディよりも1段回明るい朱★6なので、アップだと色の違いが解ります。
コレは、元の赤いウエットスーツが、まだ大量発注方式ではないので
同じメーカーの色を頼んでも、生産ロッドで塗装の焼きの誤差がある為です。
その後のウルトラマンは年間使用個数を読んで、その焼きロッドに合わせて大量に注文してしまいます。
★6
★7*ウルトラセブンもこの繋ぎの応用。
首の繋ぎ目は色だけでなく、今までの丸首★6右ではなくて「く」の字の直線的な繋ぎになっています。
その分、後側(首サイドの繋ぎ目から後)に、どうしてもCタイプ時期でも、やや前傾なのと
覗き穴の都合から、少し首を後ろにしてる(アゴを上げる感じ)ので、弛みが生じています。
股間もA>Bタイプと改善して来て、Cではセンターと左右の腿の付け根に沿う繋ぎ目の
ラインになっています。 ただ、前傾になると腿の付根からサイドへのシワは大きく出ます。★7
最近のフィギアなどで、Cタイプの繋ぎ目を入れて股間がAのものもありますがアレはおかしいです(^^;
Bタイプの寿命から急遽投入されたので、マスクは綺麗なのですが、サイドや後ろから見ると
後頭部が赤1色で、耳の後ろの銀の部分が無い為に御面ぽい印象になってしまいます。図C2
*Cの登場時は、ブーツの新調が間に合わず1本収録(放映の2話分)はBのブーツで撮影しています。
マスクの特徴は、口が広くなり、耳の形が変ったので、前からだと耳の上の見える面が Bより少なくなりました。 目も覗き穴を先に空けた為に左眼がやや上に着いています。
左眼の覗き穴は、目の輪郭よりも下にはみ出た位置に穴が空いています。
BCタイプ?
Bタイプの痛みと破損が激しく、急遽投入されたCは、ブーツが間に合わず30・31話は
Bタイプのブーツのままで登場していています。
このブーツは★8後にウルトラセブンやウルトラ警備隊にも継承されていくタイプで
斜めのサイドにあるファスナーも同じです。
ウルトラマンは、本来の底を着ける前の段階のモノを、ウルトラマンは基本的に「肌」なので
底には1枚の革が張られています。
1話内で●-1と2が同時に混在使用な為、話数別表示ができません、コチラを参考にしてください→★GO
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*シルバーヨード TV画面では無かったものの、朝日ソノラマウルトラマン危機一発で
金城哲夫脚本のオリジナルドラマの中で登場している口から吐く武器名
ゴジラが口から吐くイメージが強く影響されていた時期。
高山良策 大橋史典・開米栄三と並ぶ造型氏(本来は彫刻家)としてファンには有名。
元・東宝で、うしおそうじさんなど共に働き、よみうりランド水族館のカメの造型が 円谷英二さんの目にとまり、ウルトラQ中盤から怪獣などの制作に参加します。
円谷プロのウルトラ怪獣の造型で有名ですが、ピープロの創設時の1人でも在り、Pプロ側の方で
スペクトルマン・ライオン丸・ロックバットなど、ピープロが活動休止するまで、その造型の腕をふるった。
*映画・釈迦とピープロの関係から、大魔人の造型もウルトラマンの間に戻り3ヶ月ほど
ウルトラを離れていて、その助っ人に開米栄三さんがゴルドンなどを手がけています。
大橋史典 ラテックス☆を初めて怪獣に使用し、その使い方を高山さんなどに伝授した
いろんな意味での天才造型師です。
うしおさんのピープロで、臨時的に参加したマグマ大使のスーツや、ハリウッドでも使用する
顔型を取る方式のゴアや、ノドも動く着ぐるみの傑作と言われるアロンなど
クレームが来る程に、精密な東大寺のミニチュアなども手がけています。
アロンなどは、あまりの出来にT宝がゴジラに似てる(?)からと訴えますが
表には出ていないが、ゴジラも大橋史典である事を知ってT宝が慌てて取り下げた事もある。
役者でもありアロンの中にも自ら入って居たり、黒澤作品に出ながら造型も担当している天才ですが
ただ、動きやTVの予算を考慮せずに造型や素材に力を入れる為、TV番組には向かなかった。 |