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うめうめです。
先日8/19(日)大阪某所で、カゲレスさんとお会いして、今回の件について色々と伺ってきました。本当はインタビュー形式でまとめる気だったのですが、カゲレスさんのiPhoneで録音していただいた音声データが壊れる、というトラブルが発生し(マジで)私の方で感じた事などをまとめたものに、補足をいただく、という形で公開させていただく事にしました。 方々御了承下さいませ。 さてさて、取りあえず直接お会いしたカゲレス氏の印象は……サブカル好きで、色々コレクターの、商売人のおっちゃんでした。思った以上にあっけらかんとしたお方でありました。 以下、思い出せる限りでまとめます。主に、オタク要素の薄い美術畑の人間である、うめうめの関心に基づいてお話を伺いましたので、廻りくどいかもしれません。 炎天下、風邪と腰痛で万全ではない中、出向いて下さったカゲレス氏に、お礼申し上げます。 カゲレスとは何者か… ふたば掲示板(ことの発端となった、キメこなというキャラクターが生まれた匿名掲示板)に出没し、面白いネタを拾っては商品化する、という仕事を、趣味で週末にしていた普通(?)の元サラリーマン。ただし、商品化の際は、そのネタの作者を捜し出し、権利関係の交渉をする努力を最大限重ねており、カオス*ラウンジ(元)による盗用騒動は、彼の具現化フローに余計な手間を掛けさせる行為であった事。また、件のぶっかけ・踏み絵(インクジェットプリントした画像に水をかけ作品化したり、観客に同人誌を破り踏みつけてさせる行為をインスタレーションとする)に使われた画像・同人誌の中に、友人のイラストレーターの作品があり、怒りを感じた事。この二点が主に、この件への態度を決定したそうです。 色々と調べる過程で、カオス*ラウンジの商標が、全くの第三者に取得されていた事を昨年発見。(カゲレス氏も、こちらの方がどういう意図で商標を取得していたのかはご存じないそうです)譲渡の交渉などをしていたが、最終的に、先日の夏コミ初日という舞台で大仕掛けを行う事を決意したのは、今年五月になって公開されたこちらのインタビュー↓を、 0428梅ラボインタビュー http://www14.atwiki.jp/yurusarenu-vip/pages/71.html 東浩紀氏からの圧力によって梅ラボ氏が掲載撤回した事およびツイッター上で直接黒瀬氏との対話 カスラジ黒瀬氏との質疑(備忘録) http://togetter.com/li/325046 東浩紀「梅沢さん、うちの絵画、CASHIで買い戻してくれる?」 http://togetter.com/li/310380 【カオスラウンジ】 梅ラボ『批判は全て中傷なのでもうアンチとは離しません』【一年越しの挑発 http://togetter.com/li/321253 が決め手だったそうです。 私も覚えてるが、この時の東さん酷かった。 あの直後は、あたしさすがに梅ラボさんに同情したんですが、そうか、こんなヘタレな事言って撤回してたのですか…そうか。 『カオス*ラウンジ』商標取得、というパフォーマンス 今回お会いするに当たって、私の一番の関心が、この人物は一体どういう意図でこの大掛かりなパフォーマンスを行い、またどういう展開を描いているのかという事。何故かというと、大変不謹慎かも知れないのですが、去年からの一連の展開から、今回の商標取得騒動に至るまでの流れが、大変面白かったからなのです。 アーティスト側が、のらりくらりとかわそうとする言葉尻を、捉えては正攻法で返し(Pixivの『現代アート』タグ大量投下など)、等々、作家側の発する言葉よりも遥かに批評的で、見応えのあるエンターテインメントに仕立ててしまった。現時点でまだ終結が見えたわけではありませんが、ほとんどこれで締め、とばかりに、カゲレス氏の放った仕掛けは見事でした。 これは『アート』ではないのだろうけど、それ以上に広範囲に、ぐるっと状況をひっくり返すようなパフォーマンスであり、これはやられた、私は思ったわけです。 カゲレス氏は「何か多くの人間がすかっとするようなこと、面白い事をやりたかったのであり、自分にはそのためのノウハウと資金力があったので行った」とのこと。また「ことの様相が消耗戦になって行き、お互いに揚げ足取りを重ねて、アートだろうがオタクだろうが、創作の環境が荒れて行くのを見ているに忍びなかった」とのこと。 この辺りは私も同意見で、神経戦的に通報や、著作権上の告発を重ね合って行く事は、創作という事では非常にやりにくくなって行く。核にあるのは、侵犯された、という感情の落としどころを付けてほしいという事であり(と、わたしは思うのですが)それがこれ以上、著作権法、とか、司法の場で争う、とか、そういう方向に加熱して行くことは望ましくないと感じています。 そこをすかんと打ち抜いて、アーティスト側の様々な言質に関して殆ど詰み、に持って行った、氏のパフォーマンスは大変に見事でありました。 また「取得した商標権に関して、こちらから権利上の云々する気はなく、ただ、彼らの喉に刺さった小骨になれば良い。向こうからこちらを訴えるというのであれば、迎え撃つ用意は十分にあるし、徹底して楽しむつもりだ。」とのことです。どういう展開になれ、見せてくれる仕掛けはまだまだありそうです。これまでの経緯は http://togetter.com/li/354440 カオス*ラウンジ騒動とは何か? さて、まだ終結とは言えないこの件ですが、一連のカオス*ラウンジ(新旧含み)騒動ですが、この事件をどう捉えたらいいのか?「(カオス*ラウンジという商標権は)道に落ちている犬のクソの取り合いですよ。どうしようもない事です。まともな人は関わっちゃあいけません(笑)」とカゲレス氏はおっしゃいます。「ボクのような、性根の悪ーい人間が面白がって相手するようなことです。」とも。 たしかにこの件にはどうしようもなく下らない側面があり(アーティスト側の関係者たちの振る舞いの穴の多さといい)、すでに美術の世界では、誰も触りたくないような何ものかになっている感はあり…。美術系の人間の発言の少なさは、この事件が美術の世界にとって”クソ”である、という事も確かにあります。 私としては、もうミソ付いちゃったし、いっか、という開き直りがあるのも確かなのですが…。考えている事はもう少し複雑です。 一アーティスト(一応)として思うに、この件には、決して真面目に考えてはいけない部分と、真面目に考えなきゃいけない部分がある。 この件を、「美術には美術の孤高の価値があり、法や制度など、現実のしがらみや、中傷によって汚されてはならないのだああぁ!』とか、そういう方向に盛り上がってはいけません。色んな考え方がありますが、少なくともうめうめ個人としては、アートってのはごくごく下らないもの、…カゲレス氏の言葉を借りればそれこそクソでしかないものであり、そこに価値や執着を感じるとすれば、ごくごく個人的な動機によるものでしかないわけです。そっち方向に真面目になっちゃ行けない。 しかし、どうにも看過出来ないものがあるとすれば、今回の件が、突き詰めれば「アート」による、他の文化的コミュニティに対する侵犯行為であった、ということです。…他の方とのやり取りでも話したのだけれども、私はこの件に関して、内側からこれが美術の問題であるか否か、ということよりも、これを「現代アート」の、「美術」の問題であると捉えて、申し立てている人間が大勢いる、ということの方を問題視しています。 皮肉にも、極限られた内輪の領域以外で、これほど「現代アート」が話題になる事も近年無かった。カオス*ラウンジ(元)の一連の行為には、明らかに、美術というものがオタクカルチャーの上位構造であるという前提意識があり、そのため彼らには、匿名掲示板内の不文律を犯してキャラクターを持ち出す事、作者の許諾無く自分の作品に流用する事について、どうも全く罪の意識はなかったように思います。 そして私には、これが何も今回の件に限った事では似ように思うのです。 近年国内に置ける美術市場というものはますます縮小し、またそもそも、「美術」というコミュニティ自体が極小さく閉じたものである事、そこにおける言論の不毛、要因はさまざまにありますが、私の思う限り、最近の作家には、他領域の文脈や歴史性に介入する際に、「搾取」の問題に非常に鈍感である、という傾向があります。 そしてそれは十分に反省されているとは言いがたいと思うのです。 さてさて、あくまで主語は私は、に留めたいと思うのだけれど。 この文化的搾取性への鈍感さというものは、たとえば、目下美術をやってく人間の最大の問題である、市場の開拓や、海外で評価されたいと願う時、足引っ張るものなのではないかと思うのです。経済も、国境を越える事も、「価値」というものを介するコミュニケーションに他ならないのだから。 その点において、この件は、美術の関係者全員にとって、反省されるべきものを含みます。私はそう思います。 要するに、「身内が行儀悪いぞ、何とかしろや、コラ」ということですが。 「美術」全体が他コミュニティからボイコットされては、立ち行くまい。 私はそこに、幾分かは私が真面目になるべき理由はあると思うのです。 まあでも突き詰めれば、私はアートだろうが、オタクだろうが、様々なものが混在し合って、活気のある文化的状況を望むということです。 そこで潰し合いの生じる事が無いよう、今回の件からは出来る限り多くを学びたい。そう思っています。 無論最大限楽しみつつ。 2012/8/21 うめうめ
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